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冗長性ポリシー
冗長性ポリシーとは、CMC がシャーシへの電力をどのように管理するかを決定する、設定可能なプロパティの一式です。次の冗長性ポリシーは
動的な PSU 電源供給の有無に関わらず、設定可能です。
グリッド冗長性
電源装置冗長性
冗長性なし
グリッド冗長性ポリシー
グリッド冗長性ポリシーの目的は、モジュラーエンクロージャシステムを電源障害に耐えるモードで動作できるようにすることです。これらの障害は、
入力電力グリッド、ケーブル配線と電源供給、または PSU 自体に由来することが考えられます。
グリッド冗長性のためにシステムを構成する場合、スロット 12 および 3 にある PSU は第 1 グリッド、スロット 45 および 6 にある PSU は第 2
リッドに振り分けられます。CMC は、グリッドのいずれかが故障した場合、システムが劣化することなく動作を継続するよう電力を管理します。AC
冗長性は個々の PSU の故障にも耐えます。
メモ: グリッド冗長性は、電力グリッド全体の障害にもかかわらずシームレスなサーバー動作を提供します。したがって、2 つのグリッド
の容量がほぼ同等の場合、グリッド冗長性を維持するための最大電力が確保できます。
メモ: グリッド冗長性は、負荷要件が最も弱い電源グリッドの容量を超えない場合のみ実現されます。
グリッド冗長性レベル
グリッド冗長性を設定するには、各グリッドにつき最低 1 台の PSU が必要です。追加の構成は、各グリッドに少なくとも 1 台の PSU があるすべて
の組み合わせで行うことができます。ただし、最大電力を使用できるようにするには、各グリッドの PSU の電力合計ができるだけ同じになるように
してください。グリッド冗長性を維持する間の電力上限は、2 つのグリッドのうち弱い方で使用可能な電力となります。次の図では、グリッドごとに 2
台の PSU があり、グリッド 1 での電源障害が生じていることを示しています。
CMC がグリッド冗長性を維持することができない場合、冗長性の損失 イベントのアラート用に設定されていれば、電子メールまたは SNMP アラ
ートが管理者に送信されます。
14. グリッドにつき PSU 2 台、グリッド 1 で電源障害
この構成で 1 台の PSU が故障すると、その障害の発生したグリッド内にある残りの PSU がオンラインとしてマーク付けされます。この状況では、冗
長グリッドにある PSU(障害状態ではない場合)が、システムを中断なしで機能させるために役立ちます。1 台の PSU が故障すると、シャーシ正
常性が非重要としてマーク付けされます。小さい方のグリッドがシャーシ電力割り当ての合計量をサポートできない場合は、グリッド冗長性の状態
冗長性なし として報告され、シャーシ正常性は 重要 と表示されます。
電源装置の冗長性ポリシー
電源装置の冗長性ポリシーは、冗長電源グリッドが使用できない場合に便利ですが、モジュラーエンクロージャ内のサーバーをダウンさせる単一
PSU 障害からの保護も推奨されます。この目的のため、最大容量 PSU がオンライン予約に維持されます。これにより、電源装置冗長プールが
形成されます。下図は、電源装置の冗長性モードを図解しています。
電力と冗長性のために必要な分を超えた PSU を利用することも可能で、これらは障害時に備えて冗長性プールに追加されます。
グリッド冗長性とは異なり、電源冗長性が選択されると、CMC では PSU ユニットを特定の PSU スロットの位置に設置する必要がありません。
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