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SEL にエントリを記録する電源冗長性状態の変更に関連するイベントは、グリッド冗長性 電源ポリシーまたは 電源装置冗長性 電
源ポリシーのいずれかに設定されたモジュラーエンクロージャにおける冗長性の喪失と回復です。次の表には、電源冗長性ポリシー
の変更に関連する SEL エントリがリストされています。
表 41. 電源冗長性ポリシー変更に対する SEL イベント
電源ポリシーイベント システムイベントログ(SEL)エントリ
冗長性喪失 Power supply redundancy is lost.(電源装置の冗長性が失われました。)
冗長性回復 電源装置は冗長です。
電力バジェットと冗長性の設定
電力バジェット、冗長性、および 4 台の電源装置ユニット(PSU)を使用するシャーシ全体(シャーシ、サーバー、I/O モジュール、
KVM、CMC、電源装置)の動的電力を設定できます。電源管理サービスは電力消費を最適化し、要件に基づいて異なるモジュール
に電力を割り当て直します。
次を設定することができます。
● システム入力電力の上限
● 冗長性ポリシー
● 電源装置の動的制御を有効にする
● シャーシ電源ボタンの無効化
● 最大電力節減モード
● リモート電力ログ
● リモート電力ログの間隔
● サーバーベースの電源管理
● AC 電源リカバリを無効にする
節電と電力バジェット
CMC は、ユーザー設定の電力最大制限に到達すると、節電を実行します。電力に対する需要がユーザー設定のシステム入力電力上
限を越えると、CMC は優先順位の高いサーバーおよびシャーシ内のその他モジュールのために電力を解放するために、優先順位の
低いサーバー順にサーバーへの電力を削減します。
シャーシ内のすべて、または複数のスロットが同じ優先度レベルに設定されている場合、CMC はスロット番号の低い順にサーバー
の電力を削減します。たとえば、スロット 1 と 2 のサーバーの優先順位が同じである場合、スロット 1 のサーバーの電力が先に削減
され、次にスロット 2 のサーバーの電力が削減されます。
メモ: シャーシ内の各サーバーに 1 から 9 の番号を割り当てることによって、それぞれの優先度レベルを割り当てることができ
ます。すべてのサーバーのデフォルト優先度レベルは 1 です。番号が低くなるほど、優先度レベルは高くなります。
電力バジェットは、2 台の PSU セットのうち最も弱い PSU の最大値に制限されます。
システム入力電力上限
値を越える AC 電力バ
ジェット値を設定しようとすると、CMC がエラーメッセージを表示します。電力バジェットは 4800W に制限されています。
最大節電モード
これは、グリッド冗長性または PSU 冗長性のために有効化されます。CMC は以下の場合に最大節電を実現します。
● 最大節電モードが有効化されている。
● UPS デバイスにより発行された自動コマンドラインスクリプトが、最大節電モードを有効化する。
最大節電モードでは、すべてのサーバーが最低限の電力レベルで動作し始め、その後のサーバー電力割り当て要求はすべて拒否され
ます。このモードでは、電源投入されたサーバーのパフォーマンスが劣化する可能性があります。追加サーバーには、その優先順位
にかかわらず、電源を投入することはできません。
最大節電モードがクリアされると、システムがフルパフォーマンス状態に戻ります。
メモ: シャーシ上で最大節電モード(MPCM)が有効になっていると、ブレードサーバーからのすべての電源要求は拒否されま
す。iDRAC でアクションが発生しているか、ブレードサーバーでホストに電源サイクルの開始を要求している場合、ブレード
サーバーに電源は入りません。
174 電力の管理と監視