Users Guide

ります。複数の PSU に障害が同時に発生すると、スタンバイ PSU がオンになるまでの間、一部のサーバーモジュールに対して電力が失われ
る可能性があります。
AC 冗長性 設定では、シャーシに電源が投入されるとすべての PSU が起動されます。電力使用率が監視され、システム構成と電力使用
率に応じて、
PSU スタンバイ 状況に移行されます。グリッド内の PSU オンライン 状態は、他方のグリッドの状態を反映するため、エンク
ロージャは、エンクロージャへの電力を中断することなく、1 つのグリッド全体の電力喪失に耐えることができます。
グリッド冗長性 設定における電力需要が上昇により、スタンバイ 状態の PSU が起動されます。これにより、デュアルグリッド冗長性に必要
なミラー設定が維持されます。
メモ: DPSE が有効になっている状況では、電力需要が 2 つの電源冗長性ポリシーモードの両方で上昇した場合、電力を回収
するためにスタンバイ
PSU オンライン になります。
デフォルトの冗長性設定
次の表に示されているように、シャーシのデフォルトの冗長性設定は、シャーシに取り付けられている PSU の台数によって異なります。
36. デフォルトの冗長性設定
PSU 構成 デフォルトの冗長性ポリシー デフォルトの動的 PSU 電源供給設定
2 台の PSU DC 冗長性 無効
4 台の PSU DC 冗長性 無効
グリッド冗長性
4 台の PSU による グリッド冗長性モードでは、4 台すべての PSU がアクティブです。2 台の PSU 1 つの AC 電源グリッドに接続し、残り 2 台の
PSU をもう 1 つの AC 電源グリッドに接続する必要があります。
注意: システムエラーを回避し、グリッド冗長性を効果的に機能させるには、均衡のとれた台数の PSU 一式が個別の AC グリッドに
適切にケーブル配線されている必要があります。
一方の AC グリッドが故障した場合、機能している AC グリッド上にある PSU がサーバーやインフラストラクチャに中断を生じることなく電力供給を
引き継ぎます。
注意: グリッド冗長性モードでは、均衡のとれた台数の PSU 一式が必要です各グリッドに少なくとも 1 台の PSU。この条件を満た
さない場合、グリッド冗長性は不可能です。
電源装置冗長性
電源装置の冗長性が有効化されると、シャーシ内の 1 台の PSU がスペアとして維持され、PSU のうちいずれかが故障してもサーバーまたはシャ
ーシの電源がオフにならないことを確実にします。電源装置の冗長性モードには、少なくとも 2 台の PSU が必要です。追加の PSU が存在する
場合、これらは DPSE が有効になるときに電力効率性向上のために活用されます。冗長性喪失後の障害は、シャーシ内のサーバーの電源がオ
フになる原因となる場合があります。
ハードウェアモジュールの電力バジェット
CMC は、シャーシの電力バジェット、冗長、動的電源機能を設定する電力バジェットサービスを提供します。
電源管理サービスは、電力消費量の最適化、および需要に応じた異なるモジュールへの電力の再割り当てを可能にします。
CMC は、取り付けられているすべてのサーバーとコンポーネントに必要なワット数を蓄える、エンクロージャ用の電力バジェットを維持します。
CMC はシャーシ内の CMC インフラストラクチャおよびサーバーに電力を割り当てます。CMC インフラストラクチャは、ファン、I/O モジュール、ストレ
ージアダプタ、PCIe カード、物理ディスク、メイン基板などのシャーシ内のコンポーネントで構成されます。シャーシには、iDRAC を介してシャーシと
通信するサーバーを最大 4 台装備できます。詳細については、dell.com/support/manuals にある『iDRAC7 ユーザーズガイド』を参照してくだ
さい。
iDRAC は、サーバーへの電源投入前に CMC にパワーエンベロープ要件を提示します。パワーエンベロープには、サーバーの動作を維持するため
に必要な最大および最低電力要件が含まれています。iDRAC の初期推定値は、サーバー内のコンポーネントについての当初の理解に基づいて
います。動作が開始され、コンポーネントがさらに検出されると、iDRAC は初期電力要件を増加または削減する場合があります。
エンクロージャ内でサーバーの電源がオンになると、iDRAC ソフトウェアは電力要件を推定し直して、パワーエンベロープの次回変更を要求しま
す。
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