Users Guide
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Power Management
Dell™ChassisManagementControllerファームウェア
バージョン 2.10 ユーザーガイド
概要
冗長性ポリシー
電源の設定と管理
概要
Dell™PowerEdge™M1000eサーバーエンクロージャは、市場で最も電力効率が高いモジュラーサーバです。これは、高効率の電源装置とファンを装備するように設計され、システム内の通気を
最適化するレイアウトがとられています。また、エンクロージャ内全体を通して電力を最適化するコンポーネントが使用されています。最適化されたハードウェア設計、およびシャーシ管理コントローラ
(CMC)、電源装置、iDRAC に内蔵されている高性能の電源管理機能によって、ユーザーは電力効率を向上させ、その電源環境を完全管理することを可能にします。
Dell PowerEdge M1000e モジュラーエンクロージャは AC 電力を収容し、すべてのアクティブな内部電源装置ユニット(PSU)に電力を配分します。このシステムは、最大 7928 ワット の AC 電
力をサーバーモジュールとそれに接続されるエンクロージャのインフラストラクチャに割り当てます。
M1000e の電力管理機能は、管理者が電力消費量を削減できるようにエンクロージャを設定し、独自の要件や環境に対応できるように電源管理をカスタマイズする作業をお手伝いします。
PowerEdge M1000e エンクロージャは、PSU の動作に影響を与え、管理者にシャーシの冗長性状態を報告する方法を決める 3 つの冗長性ポリシーのいずれかに設定可能です。
AC 冗長性モード
AC 冗長性ポリシーの目的は、モジュラーエンクロージャシステムが AC 電源障害に耐えるモードで操作できるようにすることです。電源障害の原因としては、AC 電力グリッド、ケーブル配線、または
PSU 自体の障害が考えられます。
システムの AC 冗長性を設定する場合、PSU は一致するセット (グリッド) に分けられます。PSU スロット 1、2、3 は最初のグリッド (グリッド A)、PSU スロット 4、5、6 は 2 番目のグリッド (グリッド
B) にそれぞれ分けられます。一致するセット内の各 PSU は異なる AC 電力グリッドに属しており、適切な AC 冗長性モードで操作できるようにケーブル配線する必要があります。負荷はすべてのアク
ティブな PSU 間に分散されます。1 つの PSU 上の負荷は全容量の 50% を超えてはいけません。個々の PSU で障害が発生した場合は、AC 冗長性によって一方の AC 電力グリッド全体または全
容量の最大 50% までの喪失を許容できます。モジュラーエンクロージャシステムには十分な電源が供給し続けられます。
AC 冗長性モードは 6 台の PSU 構成の工場出荷時の設定モードであり、シャーシの AC 冗長性が設定されていることを示します。
AC 冗長性レベル
CMC は 1+1、2+2、3+3 という 3 つのレベルの N+N AC 冗長性をサポートしています。
AC 冗長性では、CMC はすべてのアクティブな電源装置をオンラインとしてレポートします。これは、一方のグリッドで電源障害が発生した場合に、ダウンタイムが生じないようにするために行われます。
一方のグリッド内の N 台の PSU のどれかで障害が発生すると、エンクロージャ冗長性ステータスは 冗長性なし として報告されます。冗長性の喪失 イベントを警告するように設定している場合は、電
子メールおよび SNMP 警告が管理者宛てに送信されます。
l 1+1 AC 冗長性レベル — 1 台以上の PSU が各 AC グリッドに接続されています。
図 8-1 1+1 冗長性レベル
メモ: 実際の電源供給は、設定と負荷に基づいています。
メモ: システムは、必要な条件が満たされた場合にのみ AC 冗長性モードで作動します。つまり、各 AC 電力グリッドには一致する PSU を指定する必要があり、全体の負荷は 1 つのグリッド
の容量を超えてはなりません。