Users Guide
ャーシ内のすべてのサーバーに必要なワーストケース電力に満たない電力しか利用できない場合に発生する可能性があります。優先度の低いサーバーへの電力を低減させることで十分な電力が解放
されない場合は、新しいサーバーを起動できない場合があります。
シャーシと新しいサーバーを含むすべてのサーバーをフルパワーで稼動させるのに必要な最大持続電力がワーストケース電力必要量です。この電力量が利用可能な場合、ワーストケース電力必要量
より低い電力がサーバーに割り当てられることはなく、新しいサーバーを起動することが可能です。
ワーストケース電力必要量を満たすことができない場合、新しいサーバーを起動するために必要な電力が解放されるまで、優先度の低いサーバーへの電力は低減されます。
l 既存のサーバーへの電力を低減させることで十分な電力が解放されない場合は、新しいサーバーを起動できません。
l 既存のサーバーへの電力を低減させることで十分な電力が解放される場合は、解放された電力が新しいサーバーに割り当てられ、そのサーバーの起動が可能になります。
表8-2 は、上記シナリオにて、新しいサーバーに電源投入されたときに行われた操作を説明しています。
表 8-2サーバーの電源投入が試行されたときの CMC の対応
表8-3では、さまざまな PSU 冗長構成における PSU の電源切断または PSU の取り外しに対するファームウェアの対応を示します。
表 8-3PSUの障害または取り外しによるシャーシへの影響
冗長性なしポリシーの場合の PSU の取り外し
ユーザーが PSU または PSU の AC コードを取り外すと、CMC は電力の節約を開始します。CMC は、電力消費量がシャーシ内の残りの PSU でまかなうことができるようになるまで優先順位の低
いサーバーへの電力を低減させます。複数台の PSU を取り外した場合、CMC は 2 番目の PSU が取り外されたときに電力必要量を再計算して、ファームウェアの対応を決定します。
制限値
l CMC は、優先順位の高いサーバーに電源投入するために優先順位の低いサーバーの電源を自動的に切ることはありませんが、ユーザーが電源を切ることはできます。
l PSU 冗長性ポリシーの変更は、シャーシ内の PSU の台数によって制限されます。M1000e シャーシは、PSU 3 台または 6 台の構成で出荷されます。冗長性ポリシーに記載されている 3
つの PSU 冗長構成のうち、いずれかを選択することもできます。ただし、AC 冗長性など一部の冗長性ポリシーは、PSU が 6 台(シャーシあたり使用可能な最大数)より少ないシャーシでは使
用できません。
システム イベント ログの電源供給および冗長性ポリシーの変更
電源供給状態および電力冗長性ポリシーの変化はイベントとして記録されます。 システム イベント ログ(SEL)に記録される電源供給関連のイベントは、電力供給の追加と削除、電力供給入力の追加と
削除、電源供給出力の追加と削除、およびアサート停止です。 表8-4下の一覧は、電源供給の変化に関連する SEL 項目です。
表 8-4電源供給の変化に対する SEL イベント
ワーストケース電力が
使用可能
CMC の対応
サーバー電源
オン
○
節電は不要
許可
×
節電を実施
l 新しいサーバーに必要な電力が使用可能
許可
l 新しいサーバーに必要な電力が使用不可
不許可
PSU 構成
PSU 動
的
制御
ファームウェアの対応
AC 冗長性
無効
ユーザーに AC 冗長性の喪失を警告。
電源装置冗長
性
無効
ユーザーに電源装置冗長性の喪失を警告。
冗長性なし
無効
必要に応じて、優先度の低いサーバーへの電力を低減。
AC 冗長性
有効
ユーザーに AC 冗長性の喪失を警告。PSU の故障または取り外しにより失われた電力バジェットを補うために、スタンバイの PSU(存在する場合)の電源がオンに
なります。
電源装置冗長
性
有効
ユーザーに電源装置冗長性の喪失を警告。PSU の故障または取り外しにより失われた電力バジェットを補うために、スタンバイの PSU(存在する場合)の電源がオ
ンになります。
冗長性なし
有効
必要に応じて、優先度の低いサーバーへの電力を低減。
電源供給イベント
システム イベント ログ (SEL) の項目
差し込み
電源供給の存在がアサートされた