Users Guide
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Power Management
Dell™ChassisManagementControllerファームウェアバージョン 2.0 ユーザーズガイド
概要
冗長性ポリシー
電源の設定と管理
概要
PowerEdge M1000e サーバー エンクロージャは、市場で最も電力効率の良いモジュラー サーバーとして設計されました。これは、高い電力効率とファンを装備するよう設計され、最適化されたレイ
アウトでシステム内に空気を送りやすくしています。また、エンクロージャを通して電力を最適化するコンポーネントも装備しています。最適化されたハードウェア設定と高性能の電源管理機能は、シャー
シ管理コントローラ(CMC)に内蔵され、電源供給装置と iDRAC を使うことで、ユーザーが電力効率を強化し、その電源環境を完全管理できる環境を提供します。
Dell PowerEdge M1000e モジュラー エンクロージャは AC 電力を収容し、すべてのアクティブな内部電力供給ユニット(PSU)に電力を配分します。このシステムは、最大 7928 Watts の AC
電力をサーバー モジュールと連結されるエンクロージャのインフラストラクチャに割り当てます。
M1000e の電力管理機能は、管理者がエンクロージャを設定して、電力消費を減らしたり、独特な要件や環境に対応できるよう電源管理をカスタマイズしたりする作業をお手伝いします。
M1000e エンクロージャは、PSU の動作に影響を与え、管理者にシャーシの冗長性を報告する方法を決める 3 つの冗長性ポリシーのいずれかに設定可能です。
AC 冗長性モード
複数の AC グリッドを持つデータセンターでは、6 台 PSU 構成を選択して、CMC の AC 冗長性ポリシーを有効にしてください。M1000e の PSU のミラーバンクは、モジュラーエンクロージャが電源
に干渉することなくエラーに絶えられるよう設定することができます。
PSU 1-3 は片側に接続し、PSU 4-6 は別側に接続します。3 台の PSU でエンクロージャ全体に電源を供給できるため、この構造は AC グリッドにエラーが発生してもエンクロージャへの電力を失う
ことなく影響も受けません。このモードのとき、CMC は、3 台の電源供給をオンライン、残りの 3 台の電源供給を不要と報告しますが、負荷は 6 台すべて共有されています。こうして、エラーが発生し
た場合にシステムが停止しないようにしています。3 台の PSU のグリッドのいずれかにエラーが発生すると、CMC は、別のグリッドをオンラインとして報告し、エンクロージャの冗長性をなしに変更しま
す。冗長性喪失または冗長性低下イベントが確認されると、電子メールと SNMP 警報が管理者に送信されます。
電源供給冗長モード
電源供給冗長モードは、冗長電力グリッドがない場合に便利ですが、ユーザーは、1 台の PSU エラーでモジュラーエンクロージャのサーバーを停止しないような対策が必要です。
複数の電力供給を持たないデータ センターでは、追加の電源供給装置を購入し、予備として設置した 3 台構成の電源供給を選択し、CMC の冗長性ポリシーを電源装置冗長性に設定してください。こ
のオプションを使うと、追加の PSU が常に接続された状態で、1 台の PSU にエラーが発生しても耐えられる状態を保ちます。
このモードで、3 台の PSU がオンラインに設定され、残りのPSU は不要のマークが付きます。PSU エラーにより正常な PSU の数が 3 以下になると、エンクロージャの冗長性ステータスをなしに
変更して、警告が送信されます。
冗長性なしモード
冗長性なしモードは、工場で設定されるデフォルトであり、シャーシに電源の冗長性が設定されていないことを示します。この構成のとき、シャーシの全体的な冗長性が常に冗長性なしであることを示し
ます。
ハードウェアモジュールの電力バジェット
下の図は、6 台構成のシャーシを示しています。PSU は、エンクロージャの左側から 1 ~ 6 の番号が付けられています。
図 8-1PSU6台構成のシャーシ
メモ: 実際の電源供給は、設定と負荷に基づいています。
メモ: この構造で 1 台の PSU にエラーが発生すると、発生した側の残りの 2 台の PSU に冗長のマークが付きます。この状態で、残りの PSU のいずれかにエラーが発生しても、システム
の動作を干渉することはありません。ただし、シャーシの冗長性のステータスは、最初のエラーが発生した時点で AC 冗長性の劣化が反映されます。
メモ: シャーシの最初の 3 台の PSU がオンラインとして表示され、追加の PSU があれば不要のマークが付きます。