Users Guide
グリッド冗長性ポリシーの目的は、エンクロージャが AC 電源障害に耐えるモードでエンクロージャシステムを動作させることにあります。これらの障
害は、AC 電源グリッド、ケーブル配線と電源供給、または電源装置(PSU)自体が原因となる場合があります。システムをグリッド冗長性用に
構成する際には、PSU 1 と PSU 2 を別々の電源グリッドに接続してください。
このモードでは、グリッドまたは 1 台の PSU で障害が発生した場合でも、CMC がシステムを劣化させることなく継続して動作するように電力の使
用を確実に維持します。サーバーの電源投入で使用できる電力は、1 台の PSU で使用できる電力に制限されます。冗長性が維持できなくなる
場合(PSU が故障した、または取り外されたなど)は、常にアラートがトリガされ、シャーシの正常性が 重要 になります。
冗長性なしポリシー
冗長性なしポリシーは 2+0 ポリシーとも呼ばれます。
このモードでは、両方の PSU の電力がすべて使用可能ですが、PSU またはグリッドに障害が発生した場合に、システムの動作が影響を受けな
いという保証はありません。
冗長性アラートのみポリシー
冗長性アラートのみポリシーにより、サーバの電源を投入して両方の PSU の容量を使用できます。また、PSU の取り外しや障害、あるいは実際
の電力消費量が 1 台の PSU の能力を超える場合など、実際の状態についてアラートを送信します。これはデフォルトのポリシーです。
フォールトトレラント冗長性
このポリシーでは、グリッド冗長性ポリシーと同様に、単一の電源装置ユニット(PSU)の電源容量制限を使用します。このモードでは、CPU のサ
ブシステムピーク電力は新しい IccMax 制限に置き換えられます。このポリシーは、デルの第 14 世代ブレードサーバのみに該当します。
PSU 障害
選択した冗長性ポリシーに関わらず、PSU 障害はどのタイプでも常に警告されます。
デフォルトの冗長性設定
シャーシおよび 2 台の PSU のデフォルトの冗長性設定は 冗長性警告のみ です。
マルチノードスレッドの導入
PowerEdge FM120x4 はマルチノードのハーフワイドサーバーで、独立したプロセッサを持つ関連 iDRAC を搭載したサーバー 4 台を収容すること
ができます。このサーバーは、最適の電力効率のために設計されており、プロセッサを取り外すことはできません。PowerEdge FM120 内のプロセッ
サは、例えばスレッド全体に大して 1 つの電力センサーと温度センサーを持つなど、同じ電源構成を共有します。
シャーシ電力制限の監視
Open Manage Power Center(OMPC)は、データセンター内のマシンの電力消費の監視および制御を行うために使用することができます。
PowerEdge FX2/FX2s では、シャーシの電力制限を設定するためのプロビジョニング、および電力制限の設定基準となる上下限を提供するこ
とによって OMPC を有効にします。電力制限の上下限は CMC によって設定されているため、手動で設定することはできません。
メモ: 下限とは、現在の構成を前提とした、シャーシの稼動に必要な最低限の電力です。上限は現在の冗長ポリシーの範囲で使用
可能な最大電力を表します。
メモ: 最大電力カンバセーションモード(MPCM)がシャーシ上で有効になっている場合は、ブレードサーバーからすべての電源要求は
拒否されます。ホストでの電源の入れなおしを必要とするアクションが iDRAC またはブレードサーバーで行われている場合は、ブレー
ドサーバーの電源は入りません。
電力消費量状態の表示
CMC は、システム全体の実際の入力電力消費量を提供します。
132