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FlexAdress および FlexAddress Plus カードの使用
本項は、FlexAddress についての情報、および FlexAddress Plus カードを使用した FlexAddress の設定方法について説明します。
メモ: FlexAddress はライセンス対象機能です。この機能ライセンスは、Enterprise ライセンスに含まれています。
FlexAddress について
FlexAddress では、CMC WWN/MAC ID を特定のスロットに割り当て、工場出荷時の ID を上書きすることが可能になります。従って、サー
バーモジュールが交換されてもスロットベースの WWN/MAC ID は変わりません。この機能によって、新規サーバーモジュールのために各種ファブリ
ックのイーサネットネットワーク管理ツール、SAN リソース、DHCP サーバー、およびルーターを再設定する必要がなくなります。
すべてのサーバーモジュールには製造プロセスの一環として固有の WWN および / または MAC ID が割り当てられます。FlexAddress なしでは、
サーバーモジュールを他のモジュールと交換する必要がある場合に WWN/MAC ID が変更され、新規サーバーモジュールを識別するためにはイー
サネット管理ツールおよび SAN リソースを再設定する必要がありました。
サーバーが新しいスロットまたはシャーシに挿入された場合、そのサーバーで新しいスロットに対する FlexAddress 機能が有効になっていない限り、
サーバー割り当ての WWN/MAC が使用されます。サーバーを取り外すと、サーバー割り当てのアドレスに戻ります。
さらに、上書き処置は、FlexAddress が有効になったシャーシにサーバーモジュールを挿入した場合にのみ行われるため、サーバーモジュールに恒
久的な変更は行われません。サーバーモジュールを FlexAddress 非対応のシャーシに移動した場合は、工場出荷時に割り当てられた
WWN/MAC ID が使用されます。
CMC FX2/FX2S シャーシは、FlexAddressFlexAddress Plus、および拡張ストレージ機能をサポートする FlexAddress Plus SD カードと共に
出荷されています。
メモ: FlexAddress Plus SD カードに格納されているデータは暗号化されており、どのような方法でも複製または改ざんすることはでき
ません。これらによって、システム機能が妨げられ、システムの誤作動を招く可能性があるためです。
メモ: FlexAddress Plus の使用は、1 台のシャーシに限定されています。別のシャーシ上で同じ FlexAddress Plus SD カードを使用す
ることはできません。
FlexAddress Plus について
FlexAddress Plus 機能カードには、シャーシがワールドワイド名 / メディアアクセスコントロール(WWN/MAC)アドレスをファイバチャネルおよ
Ethernet デバイスに割り当てることを可能にする、固有の WWN/MAC のプールが含まれています。シャーシが割り当てた WWN/MAC アドレ
スは、グローバルに固有のアドレスで、サーバースロットに特有のものです。
FlexAddress をインストールする前に、USB メモリカードリーダーに SD カードを挿入し、pwwn_mac.xml ファイルを表示することにより、
FlexAddress 機能カードに含まれる MAC アドレスの範囲を判断することができます。これにより、この一意の MAC アドレス範囲のために使用さ
れる 16 進数の MAC 開始アドレスである XML タグ mac_start が含まれる SD カード上の XML テキストファイルがクリアされます。
mac_count タグは SD カードが割り当てる MAC アドレスの総数です。割り当てられた MAC 範囲の合計を特定するには、次の式を使用しま
す。
<mac_start> + <mac_count> - 1 = <mac_end>
たとえば、次のとおりです。
(starting_mac)00:18:8B:FF:DC:FA + (mac_count)0xCF – 1 = (ending_mac)00:18:8B:FF:DD:C8
メモ: USB メモリカードリーダーに SD カードを挿入する際、SD カードの内容が誤って変更されないように事前にロックしてください。
CMC に挿入する前に SD カードのロックを解除する必要があります。
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