Users Guide
CMC はエンクロージャの電力割り当て全体を監視し、PSU をスタンバイ状況にして、シャーシの全電力割り
当てを少数の PSU で供給するようにします。オンライン PSU は高利用率での動作時に効率が良くなること
から、オンライン PSU の効率が向上し、スタンバイ PSU の寿命が延びます。
残りの PSU を最大効率で動作させるには、次の電源冗長性モードを使用します。
• DPSE を使用した PSU 冗長性 モードは電力効率性を提供します。少なくとも 2 台の PSU がオンライン
であり、そのうち 1 台の PSU が構成への電力供給に必要とされ、もう 1 台は PSU 故障時における冗長
性を提供します。PSU 冗長性モードは、1 台の PSU 障害に対する保護を提供しますが、AC グリッド喪
失発生時での保護は提供しません。
• DPSE を使用した AC 冗長性 モードでは、少なくとも 2 台の PSU がアクティブであり、各電源グリッド
ごとに 1 台が存在します。AC 冗長性は、部分的に載荷されたモジュラエンクロージャ構成に対してバ
ランスのとれた効率性と最大可用性も提供します。
• DPSE の無効化は、6 台 の PSU すべてがアクティブで負荷を共有し、各電源装置の活用率が下がるこ
とになるため、電力効率が最も低くなります。
DPSE は、ここで説明された 2 つ両方の電源装置冗長設定(電源装置冗長性 および AC 冗長性)用に有効化す
ることが可能です。
メモ: 2 台の PSU 構成モードでは、サーバーの負荷によっては、いずれの PSU もスタンバイモードに移行
できない場合があります。
• 電源装置冗長性 設定では、エンクロージャは、エンクロージャへの電源供給に必要な PSU に加え、常
にもう 1 台の PSU の電源をオンにして オンライン とマークしておきます。電力使用率が監視され、
システム全体の負荷に応じて 1 台の PSU をスタンバイ状況に移行することが可能です。4 台の PSU 構
成では、少なくとも
2 台の PSU の電源が常にオンになります。
電源装置冗長性 設定のエンクロージャでは追加の PSU が常に起動状態であるため、オンライン PSU 1
台の損失に対応可能であり、取り付けられているサーバーモジュールに対して十分な電力供給を維持
できます。オンライン PSU が失われると、スタンバイ PSU がオンラインになります。複数の PSU に
障害が同時に発生すると、スタンバイ PSU がオンになるまでの間、一部のサーバーモジュールに対し
て電力が失われる可能性があります。
• AC 冗長性 設定では、シャーシの電源がオンなると、すべての電源装置が起動されます。電力使用率
が監視され、システム構成と電力使用率に応じて許容される場合は、PSU が スタンバイ 状況になりま
す。グリッド内の PSU のオンライン 状態は他のグリッドの状態をミラーするため、エンクロージャ
は、エンクロージャへの電力を中断することなく、グリッド全体への電力喪失に耐えることができま
す。
AC 冗長性 設定における電力需要の上昇により、スタンバイ 状況の PSU が起動されます。これによ
り、デュアルグリッド冗長性に必要なミラー設定が維持されます。
メモ: DPSE が有効になっている状況では、電力需要が 2 つの電源冗長性ポリシーモードの両方で
上昇した場合、電力を回収するためにスタンバイ PSU が オンライン になります。
デフォルトの冗長性設定
次の表に示されているように、シャーシのデフォルトの冗長性設定は、シャーシに取り付けられている PSU
の台数によって異なります。
表 28. デフォルトの冗長性設定
PSU 構成
デフォルトの冗長性ポリシー
デフォルトの動的 PSU 電源供給設定
2 台の PSU DC 冗長性
無効
4 台の PSU DC 冗長性
無効
AC 冗長性
4 台の PSU による AC 冗長性モードでは、4 台すべての PSU がアクティブです。2 台の PSU は 1 つの AC 電源グ
リッドに接続し、残り 2 台の PSU をもう 1 つの AC 電源グリッドに接続する必要があります。
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