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Broadcom チーム化サービス:Broadcom NetXtreme IIィ ネットワーク アダプタ ユーザー ガイド
file:///C¦/Users/Nalina_N_S/Documents/NetXtremeII/Japanese/teamsvcs.htm[9/5/2014 3:58:29 PM]
アウトバウンド
TCP
および
UDP
パケットは、レイヤ
3
およびレイヤ
4
ヘッダ情報を使用して分類されます。このスキームにより、
HTTP
FTP などの well-known ポートを使用した一般的なインターネット プロトコル サービスの負荷分散が向上します。このため BASP は、パ
ケットごとではなく TCP セッション単位でロード バランシングを実行します。
アウトバウンド フロー ハッシュ エントリでは、分類後に統計カウンタも更新されます。ロードバランシング エンジンは、これらのカウンタを
使用して、チーム化されたポート間にフローを定期的に配分します。アウトバウンド コード パスは、アウトバウンド フロー ハッシュ テーブ
ルへの複数の同時アクセスが許可される最善の同時性を実現するように設計されています。
TCP/IP 以外のプロトコルでは、最初の物理アダプタが常にアウトバウンド パケットに対して選択されます。例外は、インバウンドのロード
ランシングを実現するために別の方法で処理される Address Resolution Protocol (ARP) です。
インバウンド トラフィック フロー (SLB のみ)
Broadcom 中間ドライバは、SLB チーム化モードのインバウンド トラフィック フローを管理します。アウトバウンドのロード バランシング
とは異なり、インバウンドのロード バランシングは、ロード バランシングされたサーバーと同じサブネット内にある IP アドレスにのみ適用で
きます。インバウンドのロード バランシングでは、Address Resolution Protocol (RFC0826) に固有の特性を利用します。各 IP ホストは独
自の ARP キャッシュを使用して、IP データグラムを Ethernet フレームにカプセル化します。BASP ARP 応答を慎重に操作し、インバウ
ンド IP パケットを目的の物理アダプタに送信するよう各 IP ホストに指示します。このため、インバウンドのロード バランシングはインバウ
ンド フローの統計履歴に基づいた事前計画スキームです。クライアントからサーバーへの新規接続は、常にプライマリ物理アダプタ上で行われ
ます (オペレーティング システム プロトコル スタックによって生成された ARP 応答は常に論理 IP アドレスをプライマリ物理アダプタの
MAC アドレスに関連付けるため)
アウトバウンドの場合と同様に、インバウンド フロー ヘッド ハッシュ テーブルがあります。このテーブル内の各エントリには、単一リンクの
リストがあり、各リンク (インバウンド フロー エントリ) は同じサブネット内にある IP ホストを表します。
インバウンド IP データグラムが到着すると、IP データグラムのソース IP アドレスをハッシュすることによって適切なインバウンド フロー
ヘッド エントリが検索されます。選択したエントリに格納されている 2 つの統計カウンタも更新されます。これらのカウンタは、ロード バラ
ンシング エンジンによってアウトバウンド カウンタと同じ方法で定期的に使用され、フローが物理アダプタに再割り当てされます。
インバウンド コード パスでは、インバウンド フロー ヘッド ハッシュ テーブルが同期アクセスを許可するようにも設計されています。インバ
ウンド フロー エントリのリンク リストは、ARP パケットの処理時と定期的なロード バランシング時にのみ参照されます。インバウンド
ロー エントリへのパケット単位の参照はありません。リンク リストがバインドされていない場合でも、ARP 以外の各パケットの処理のオー
バーヘッドは常に一定です。ただし、インバウンドとアウトバウンド両方の ARP パケットの処理は、対応するリンク リスト内のリンク数に依
存します。
インバウンド 処理パスでは、ブロードキャスト パケットが他の物理アダプタからシステムを通じてループバックすることを防ぐために、フィ
ルタも採用されています。
プロトコル サポート
ARP および IP/TCP/UDP フローは、ロード バランシングに対応します。パケットが、ICMP IGMP などの IP プロトコルのみの場合、特定
IP アドレスへのすべてのデータ フローが同じ物理アダプタを介して送信されます。パケットが L4 プロトコルに TCP または UDP を使用
している場合は、ポート番号がハッシュ アルゴリズムに追加されるため、2 つの異なる L4 フローが 2 つの異なる物理アダプタを通じて同じ
IP アドレスに送信されます。
たとえば、クライアントの IP アドレスが 10.0.0.1 であるとします。ハッシュには IP アドレスのみ使用されるため、すべての IGMP および
ICMP トラフィックが同じ物理アダプタに送信されます。フローは次のようになります。
IGMP ------> PhysAdapter1 ------> 10.0.0.1
ICMP ------> PhysAdapter1 ------> 10.0.0.1
サーバーが、同じ 10.0.0.1 アドレスに TCP および UDP フローも送信する場合、これらは IGMP および ICMP と同じ物理アダプタ上にあっ
ても、ICMP および IGMP とはまったく異なる物理アダプタ上にあってもかまいません。ストリームは次のようになります。
IGMP ------> PhysAdapter1 ------> 10.0.0.1
ICMP ------> PhysAdapter1 ------> 10.0.0.1
TCP------> PhysAdapter1 ------> 10.0.0.1
UDP------> PhysAdatper1 ------> 10.0.0.1
または、ストリームは次のようになります。
IGMP ------> PhysAdapter1 ------> 10.0.0.1