Service Manual
• 静電気の影響を受けやすいすべてのコンポーネントは、静電気のない場所で扱います。可能であれば、静電気防止フロア
パッドおよび作業台パッドを使用します。
• 静電気の影響を受けやすいコンポーネントを輸送用段ボールから取り出す場合は、コンポーネントを取り付ける準備がで
きるまで、静電気防止梱包材から取り出さないでください。静電気防止パッケージを開ける前に、必ず身体から静電気を
放出してください。
• 静電気の影響を受けやすいコンポーネントを輸送する場合は、あらかじめ静電気防止コンテナまたは静電気防止パッケー
ジに格納します。
ESD フィールドサービスキット
監視対象外フィールドサービスキットは、最も一般的に使用されているサービスキットです。各フィールドサービスキット
には、静電気防止用マット、リストバンド、およびボンディングワイヤの 3 つの主要コンポーネントがあります。
ESD フィールドサービスキットのコンポーネント
ESD フィールドサービスキットのコンポーネントは次のとおりです
• 静電気防止用マット - 静電気防止用マットは放電性のため、サービス手順の実行中に部品をその上に置いておくことがで
きます。静電気防止用マットを使用するときは、リストバンドをぴったりと付けて、マットと作業するシステムのベアメ
タルにボンディングワイヤを接続する必要があります。適切に配備できたら、サービスパーツを
ESD 保護袋から取り出
して直接マット上に置くことができます。ESD に敏感なアイテムは、手の中、ESD マット上、システム内、保護袋内で
は安全です。
• リストバンドとボンディングワイヤ - リストバンドとボンディングワイヤは、ESD マットが必要なければハードウェアの
ベアメタルと手首を直接つなぐことができます。または、静電気防止マットに接続して一時的にマット上にハードウェア
を置き保護することもできます。リストバンドとボンディングワイヤで、肌、
ESD マット、およびハードウェアを物理的
に接続することをボンディングと言います。リストバンド、マット、およびボンディングワイヤのフィールドサービスキ
ットのみ使用してください。ワイヤレスのリストバンドは使用しないでください。リストバンドの内部のワイヤは通常
の摩耗や傷みから損傷を起こしやすいことを忘れないでください。偶発的な ESD によるハードウェア損傷を避けるた
め、定期的にリストバンドテスターでチェックする必要があります。リストバンドとボンディングワイヤは、少なくとも
週に 1 回はテストすることをお勧めします。
• ESD リストバンドテスター - ESD バンド内のワイヤは時間の経過に伴い損傷しやすくなります。監視対象外キットを使
用するときは、少なくとも週に 1 回のペースで、各サービスコールの前に定期的にリストをテストすることがベストプラ
クティスです。リストバンドテスターはこのテストの実施に最適です。リストハンドテスターをお持ちでない場合、地域
のオフィスにないかご確認ください。テストを実行するには、テスターにリストバンドのボンディングワイヤを接続し、
手首にリストを締めて、ボタンを押してテストを行います。緑色の LED はテストが成功した場合に点灯します。テスト
が失敗した場合は、赤い
LED が点灯し、アラーム音が鳴ります。
• インシュレータエレメント - プラスチック製のヒートシンクカバーなどの ESD に敏感なデバイスは内蔵部品から離して
おく必要があります。内蔵部品は、インシュレータであり、多くの場合は高荷電です。
• 作業環境 - ESD フィールドサービスキットを配備する前にカスタマのサイトで状況を評価します。例えば、サーバ環境の
キットの導入は、デスクトップまたはノートブック環境とは異なります。サーバは通常、データセンター内のラックに設
置されます。一方、デスクトップとノートブックはオフィスの机や作業スペースに設置されることが一般的です。
ESD キ
ットを広げられる充分なスペースと、修理するシステムなどを置くことのできる余分なスペースがあり、すっきりと整理
された平らな広い作業場所を常に探しておくことです。また、その作業スペースは ESD イベントを引き起こす可能性の
あるインシュレータがない場所にします。作業エリアでは、ハードウェアコンポーネントを扱う前に発泡スチロールやそ
の他のプラスチックなどのインシュレータを静電気に敏感な部品から少なくとも 30 cm(12 インチ)以上離しておく必
要があります。
• ESD パッケージ - すべての ESD に敏感なデバイスは静電気対策を施されたパッケージで出荷および納品されることにな
っています。金属、静電シールドバッグが推奨されます。なお、損傷した部品は、新しい部品が納品されたときと同じ
ESD 保護袋とパッケージを使用して返却される必要があります。ESD 保護袋は折り重ねてテープで封をし、新しい部品
が納品されたときの箱に同じエアクッション梱包材をすべて入れてください。ESD に敏感なデバイスは、ESD 保護の作
業場でのみパッケージから取り出すようにします。
ESD 保護袋では、中身のみ保護されるため、袋の表面に部品を置かな
いでください。部品は常に、手の中、ESD マット上、システム内、静電気防止袋内に配置します。
• ESD に敏感なコンポーネントの輸送 - 交換パーツまたはデルに返送する部品など、ESD に敏感なコンポーネントを輸送
する場合は、安全輸送用の静電気防止袋にこれらの部品を入れる必要があります。
ESD 保護の概要
Dell 製品のサービスにあたる際は常に従来の有線 ESD 静電気防止用リストバンドと保護用の静電気防止マットを使用する
よう、すべてのフィールドサービス技術者にお勧めします。また、サービスにあたる技術者は、静電気に敏感な部品とあら
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