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暗号化は、セキュリティを実現し、情報を保護するための一般的な方法です。暗号化は、アルゴリズムと呼ばれているインストラク
ションのセットを情報に対して適用します。インストラクションにより、暗号化キーと呼ばれている一連の16進数を、暗号化されて
いない通常の情報のテキストと組み合わせます。
情報を放送電波で送信する前に、ワイヤレス クライエントまたはアクセス ポイントは、情報の暗号化または周波数帯域の変更を行
います。情報を受信するアクセスポイントまたはワイヤレスクライエントは、同一のキーを使用して情報の解読または周波数帯域の
調整を行います。情報は、正しい暗号化キーをもつ WLAN デバイスだけが読み取ることができます。キーが長いほど、暗号化の程
度は高くなります。
Dell ワイヤレス 2350 ブロードバンド ルーターには、WEP (有線同等プライバシー) WPA (Wi-Fi 保護アクセス) 2 つの方法が
あります。
WEP
WEP (有線同等プライバシー) は、ワイヤレス クライアント (ワイヤレス PC カード付きのノートブックなど) とルーター間で共有す
る暗号化キーを作成する方法です。Dell ワイヤレス 2350 ブロードバンド ルーターでは、WEP は有効にも無効にもできる選択可能
な機能です。WEP 暗号化を有効にした場合、クライエントの WEP キーがアクセス ポイントによって使用される WEP キーと照合
するように設定しなければなりません。これは、接続できるのは WEP キーが照合するアクセス ポイントだけであるためです。
:
キーは頻繁に変更することをお勧めします。保護する必要がある通信には、すべて同一のアルゴリズムが使用されます。同一
のキーが使用される場合、同一のメッセージは正確に同一な暗号文となります。これにより傍受者が暗号化されたデータを解
読することが可能になります。したがって、頻繁にキーを変更することを強くお勧めします。
WEP 暗号化の方法は2つあります。
40(64)-ビット暗号化
104(128)-ビット暗号化
40-ビットと64-ビットの暗号化は同一です。ベンダーの中には、40-ビットを使用するものもあり、また64-ビットを使用するものも
あります。40-ビットの暗号化を要求するワイヤレスデバイスは、64-ビットの暗号化を要求するデバイスとの相互運用が可能です。
またその逆の場合についても同様です。40(64)-ビットキーは1016進数から成り、次のように列挙されます。
キー #1: 1011121314
キー #2: 2021222324
キー #3: 3031323334
キー #4: 4041424344
104(128)-ビットキーでは、40(64)-ビットキーに比較した場合、数兆倍もの数の組み合わせが可能となります。このキーは2616
数から成り、次のように列挙されます。
キー (#1):101112131415161718191A1B1C
WLAN におけるワイヤレス クライエントおよびアクセス ポイントは、すべて同一の暗号化方法とキーを使用する必要があります。
次の2つの例はこの点がいかに重要かを強調しています。
1
アクセス ポイントの暗号化の方法は40(64)-ビットです。ワイヤレス クライエントの暗号化の方法は104-ビットの暗号化です。たと
え選択されたキーが同じだとしても、クライエントとアクセス ポイントは互いに通信することができません。この問題を解決するに
は、アクセス ポイントを104(128)-ビットの暗号化に設定します。
2
暗号化の方法はアクセス ポイントとワイヤレス クライアントで同一です。.アクセス ポイントにキー1を、さらにワイヤレス クライ
アントにキー2を選択します。ワイヤレス クライアントは WLAN と通信することができません。この問題を解決するには、ワイヤレ
クライアントでキー1を選択します。
:
WLAN のワイヤレス デバイスで同一のキーと暗号化の方法を使用してください。そうでない場合、ワイヤレス デバイスは互
いに通信することができません。