User manual - ジーニアス英和辞典<第3版>/ジーニアス和英辞典

<ジーニアス英和・和英辞典> ユーザーズガイド34
2. /i//i2/,/u//u2/
/i//i2/,/u//u2/の違いは,音の長さの違いではなく,音質の違いである。すなわち,/i//u/
舌の位置が低い,緊張がない,唇の形が緩む,といった特徴があるのに対し,/i2//u2/は舌の
位置が高く,緊張があり,唇が張って[/u/では丸められて]いる(この点,「おじいさん」と「お
じさん」を母音の長さで区別する日本語とは事情が異なる。実際のところ,beat/bí2t/bid /
bíd/の母音の長さはほとんど等しい)。
本辞典では従来からの記号を使って表記をしているが,上記の点を考慮して/i//u/の代りに/
I//U/で表記することも多くなってきている。
3. あいまい母音 /4/
通常「あいまい母音」と呼ばれている /4/ (記号の名称は「シュワschwaは,「そのつづり
字本来の母音を弱く発音した音」を表す。/4/ は時に「日本語のアの弱い音」というように説
明されることもあるが,実際にはそれだけでなく,かなり広い範囲の音が含まれる。
例えば,today /t4déi/ /t4-/ は,「タ」ではなく,/tu-/ の方に寄った音である。
4. /4(r)//42(r)/(または/42r/)
米音における/4(r)//42(r)/(または/42r/)は,/4+r//42+r/という2つの音の連続ではなく,実際に
は,それぞれ/Q//Q2/という1つの母音として発音される(/Q/の記号は「かぎ付きのシュワー
(hooked schwa)」と呼ばれる)。母音の/Q//Q2/は,いわば子音の/r/を長めに発音した音(すなわち
音節主音的な/r/)であり,これら3つの音の音質は,実質的に同じであると考えてよい。
5. 音節主音的子音の発音表記
主として日本人の発音に多い誤りを防ぐ配慮から,次のような語の終わりにくる「音節主
的子音(syllabic consonant)/l//m//n/の前では通例母音を表示しない。
(1) /pl/ principal /príns4pl/
/kl/ local /lóukl/
/sl/ Russell /rRsl/
/bl/ global /glóubl/
/fl/ beautiful /bjú2t4fl/
(ただし,「・・・1杯分」-fulは/-fùl/)
/zl/ drizzle /drízl/
/tl/ metal /métl/
/nl/ national /nD74nl/
/ml/ normal /nA2(r)ml/
その他/dl//gl//vl//7l/など。
副詞形ではnormally /nA2(r)m4li/のようになる。
(2) /zm/ prism /prízm/
/5m/ rhythm /rí5m/