User manual - Windows Embedded CE ソフトウェアマニュアルver.1.01(2013年1月17日)
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2.4 NFC (Near Field Communication)
2.4.1 基本仕様
NFC を使用して、以下のカードの読み取りをサポートします。
• ISO / IEC14443 TypeA(MIFARE Standard、Ultralight)※1
• ISO / IEC14443 TypeB
• FeliCa※2、FeliCa Lite
• ISO15693(Tag-It HF-I Plus, ICODE SLI, ICODE SLI-L, ICODE SLI-S, my-d V 10 Plain, my-d Light,
Tag-it HF-I Plus, Tag-it HF-I Pro, Tag-it HF-I Standard)※3
※ ICカードのメモリ構成やコマンド仕様は、使用するカードによって異なります。詳細については、各
カードの仕様書を参照してください。
※1 MIFARE DESFire / ProX / SmartX / Plus については、これらのカード特有のセキュリティ機能に対
応していないため、サポート対象外となります。
※2 FeliCa のセキュリティ領域について、FeliCa 用 SAM カード「RC-S251」を使うことで、アクセスすること
ができます。RC-S251 は SAM ライブラリまたは NFCFelica ライブラリによりアクセス可能です。
※3 Tag-it シリーズについて、NFC コントローラの仕様により、Lock AFI / Lock DSFID コマンドはサポー
ト対象外となります。また、Write Single Block / Lock Block / Write AFI / Write DSFID コマンドを使
用する場合は、アプリケーションにおいて、コマンドのリトライ処理を行う必要があります。
2.4.2 通信機能
IC カードのデータの読み出し / 書き込みは、NFC モジュールと IC カードと非接触通信により行います。
IC カードには、規定したコマンドに対する動作があらかじめプログラミングされています。規定どおりのコ
マンドを IC カードに送信すると、IC カードは受信したコマンドに対する動作を行います。動作が完了する
と、動作結果を表す応答情報を送信します。
以下に、このときの通信に関する機能について説明します。
カードポーリング機能
通信可能範囲内にある IC カードを検索し、カードを発見すると起動して、カードからの応答情報を取得しま
す。IC カードを発見するか、タイムアウト時間経過するか、指定されたコールバック関数が FALSE を返すか、
ポーリング停止関数を実行すると、IC カードの検索を終了します。
また、カード起動成功後は、ハンディ本体のオートパワーオフを抑止するためにダミーのキーイベント(仮想
キーコード 0)を発行します。そして、NFC モジュールはカードに対して電源供給を行うため、電波を送信し
続けます。そして、この電波は、電波送信停止関数を実行するか、カードとのデータ通信が行われずに一
定時間経過すると、自動的に停止します。自動停止の有効・無効設定や、停止までのタイムアウト時間は
切り替えが可能であり、初期設定は自動停止有効、タイムアウト 1,000msec となります。