User manual - fx-100MS/912MS(115MS)(付加機能編)

COMP
COMP
COMP
SD
REG
SD
CMPLX
COMP
COMP
CMPLX
EQN
計算方法の設定を初期状態に戻すには
計算方法の設定を初期状態に戻すには,AB2(Mode)
= と操作します。
計算モード ................ COMP
角度指定 .................... Deg
表示桁数指定 ............ Norm 1Eng OFF
複素数表示指定 .........
a+bi
分数表示指定 ............ a
b
/c
小数点表示指定 ......... Dot
計算を始める前に
本書に記載されていない項目の説明は,fx-95MS/fx-100
MS/fx-570MS/fx-912MS (fx-115MS)/fx-991MS 取扱説明書”
をお読みください。
■各種モード
本機では,計算ジャンルごとに,計算モードを切り替え
る必要があります。下記の表を参考に,モードを切り替
えてください。
下記のモード表は,fx-100MS/fx-912MS (fx-115MS)
ものです。
<fx-100MS/fx-912MS (fx-115MS)>
モード名 キー操作
標準計算 COMP F 1
複素数計算 CMPLX F 2
標準偏差計算 SD F F 1
回帰計算 REG F F 2
n 進計算 BASE F F 3
方程式計算 EQN F F F 1
F
キーを何度か押すと,セットアップ項目Deg, Rad
など)を選択することができます。セットアップ項目
の詳細は,おのおのの説明をごらんください。
また,本書では,各章のタイトルに,必要なモードを記
載してあります。計算ジャンルごとに,モードを使いわ
けてください。
例: 複素数計算
重要
A B 2(Mode) =と操作すると,すべてのモードや
設定が初期状態にリセットされます。
計算モード ............... COMP
角度指定 ................... Deg
表示桁数指定 ........... Norm 1/Eng OFF
複素数表示指定 .......
a+bi
分数表示指定 ........... a
b
/c
小数点表示指定 ....... Dot
モードやセットアップシンボルは表示部の上段に表
示されます。ただし,
n進シンボルは指数部に表示さ
れます。
現在のモードがBASEモードのときは,Eng記号を使っ
た計算はできません。
現在のモードがBASEモードのときは,角度単位指定
と表示指定Dispの選択はできません。
COMPモード,CMPLXモード,SDモード,REGモー
ドは,角度単位指定と組み合わせて使用することが
できます。
計算を始める前に必ず計算モードSDか,REGか,
COMPか,CMPLXか)と角度指定Degか,Radか,
Graか)を確認してください。
数式計算と編集機能
数式計算と編集を行なうには,下記のように操作し,
COMPモードを指定します。
COMP ............................................................
F 1
■リプレイのコピー機能
リプレイ機能で記憶されている実行式を,マルチステート
メントによる連続した式として表示する機能です。
CMPLX
例えば
1
+ 1 = 2 + 2 = 3 + 3 =
という3回の計算を行なった後に,カーソルキー([
])で1 + 1を表示させ,A [(COPY)と操作すると,
画面には
1 + 1 : 2 + 2 : 3 + 3
3 つの計算式がマルチステートメントによって表示
されます。これがリプレイのコピー機能です。
表示されたマルチステートメント式は
= を押して順
次実行することができます。(別冊取扱説明書のマル
チステートメントの項参照)
また,カーソルキーによって移動し,式を編集して
から順次実行することも可能です。
■数カルク機能)
数式記憶機能は,同じ関数式の変数に異なった値を
代入した答えを求めるときに使うと便利です。
数式の記憶は1 つです(最大 79 ステップ)本機能は,
COMP モード,CMPLX モードのみ有効です。
変数値の入力画面には,変数名とともに現在の変数
メモリーの値が表示されます。
-
Y = X
2
+ 3X – 12に対して,X7を代入したとき
Yの値を求める。(答
58
また,X8を代入
したときのYの値を求める。(答
76
(関数式を入力)
p y p u p x K + 3 p x , 12
(式を記憶) C
(X? 7を入力) 7 =
(X? 8を入力) C 8 =
記憶された数式は,たな演算やモード切り替え,
源オフによりクリアされます。
ソルブ機能
式の変形や整理など方程式を解く手間を省いて,使われ
ている任意の変数の値を求めることができる機能です。
-
地面から初速度A で垂直に投げ上げた物体が高
Bに達するまでにかかる時間をCとする。
B=14(m),C=2(s),重力加速度D=9.8(m/s
2
)の
き,以下の関係が成り立つものとして初速度A
を求める。(答A=
16.8
B AC – DC
2
p 2 p u p 1 - p k ,
R 1 \ 2 T - p h - p k K
A I
(B?) 14 =
(A?) ]
(C?) 2 =
(D?) 9 l 8 =
[ [
(A?) A I
ソルブ機能ではニュートン法による近似計算を行
なっていますので,誤差を生じる場合や,式や初期
値によっては解が収束せずにエラーとなる場合があ
ります。
u 求めたい変数の初期値予想値)によっては,解が
求められない場合があります。その場合は,変数
の初期値に解に近いと思われる数値を入力してか
ら,再度計算し直してください。
u 解の存在する式でも,解が求められない場合があ
ります。
ニュートン法の性質上,次のような関数は解を求め
にくい傾向にあります。
u 周期関数
y = sin x など)
u グラフを描いたとき,急勾配の部分を持つ関数
y = e
x
y = 1/xなど)
u 不連続な関数y = x など)
=のない式では,式=0として解を求めます。
関数計算
関数計算を行なうには,下記のように操作し, COMP
モードを指定します。
COMP ............................................................
F 1
Eng計算記号入力
Eng記号を使って計算を行なうことができます。
Fキーを数回押すと,次の表示が出ます。
1
Disp
1 を押してEng選択画面にして,1 2 キーで選
びます。
1(Eng ON) ........ Eng指定 “Eng”点灯)
2(Eng OFF) ...... Eng解除 “Eng”消灯)
Eng指定時に使用できるEng記号は, 次の9種類です。
Eng記号 操作 単位
k
(キロ) A k 10
3
M (メガ) A M 10
6
G (ギガ) A g 10
9
T (テラ) A t 10
12
m (ミリ) A m 10
-
3
µ
(マイクロ) A N 10
-
6
n (ナノ) A n 10
-
9
p (ピコ) A p 10
-
12
f (フェムト) A f 10
-
15
Eng記号は, 数字部が1以上1000未満になる記号を選
択して表示します。
分数を入力中に, Eng記号は入力できません。
1
100m (ミリ) × 5
µ
(マイクロ) = 500n (ナノ)
F
.....
1Disp 1
0.
Eng
100 A m - 5 A N =
500.
1
m
×
5 n
µ
CMPLX
COMP
1
2
2
9 ÷ 10 = 0.9m (ミリ)
F
.....
1Disp 1
0.
Eng
9 \ 10 =
900.
9
1 m
A P
0.9
J
900.
9
1 m
3
1k (キロ) × 1k (キロ) = 1M (メガ)
F
.....
1Disp 1
0.
Eng
1 A k - 1 A k =
1.
1
k
×
1
k M
4
1T (テラ) × 1000000000 = 1 × 10
21
F
.....
1Disp 1
0.
Eng
1 A t - 1000000000 =
1.
1
T
×
1
21
Eng記号で表示される範囲は, 整数部が1以上1000
満までです。 それを超えると指数表示となります。
複素数計算
複素数を含んだ計算を行なうには,下記のように操作
し, CMPLXモードを指定します。
CMPLX ...........................................................
F 2
●角度単位の設定Deg,Rad,Gra)が有効です。また,
数式記憶機能(カルク機能)が利用できます。
CMPLXモードで使える変数メモリーはA, B, C, M
に限られます。D, E, F, X, Yのメモリーは随時書き
替えられますので使わないでください。
複素数の結果表示では,画面右上部に“RIシンボ
ルが点灯します。実部と虚部は
A rキーを押し
て表示を切り替えます
CMPLXモードでリプレイ機能を使用できます。ただ
し,複素数を記憶するため通常よりもメモリーを多
く使います。
-
(2+3i)(4+5i)
6
8
i
(実部 6) 2 + 3 i + 4 + 5 i =
(虚部 8i) A r
絶対値/偏角計算
直交座標形式 z = a + bi で表される複素数を複素平面(ガ
ウス平面)上の点とみなして,その絶対値(
r) と偏角(
)を
求めます(極座標形式
r
)。
1
3+4i の絶対値(r)と偏角(
)を求める。
(Deg
指定
)(
r =
5
,
=
53.13010235
°)
虚軸
実軸
(r
5
) A A R 3 + 4 i T =
(
53.13010235
°) A a R 3 + 4 i T =
複素数を,極座標形式 r
の形で入力することもで
きます。
2
2 45
1
i
(Deg
指定
) L 2 A Q 45 =
A r
直交座標形式
極座標形式表示切り替え
直交座標形式の複素数を極座標形式に,極座標形式の複
素数を直交座標形式に,それぞれ切り替えることができ
ます。
絶対値(
r)と偏角(
)は A rキーを押して表示を切
り替えます。
-
1
i
1.414213562 45
(Deg
指定
)
1 + i A Y = A r
L 2 A Q 45 A Z = A r
複素数の計算結果を直交座標形式(a+bi)で表示させる
か,座標形式(r
) で表示させるかを切り替えるこ
とができます。
Fキーを数回押すと,次の表示が出ます。
1
Disp
1 r を押して選択画面にして,1 2 キーで選び
ます。
1(a+bi): 直交座標形式で表示する
2(r
): 極座標形式で表示する(r
シンボル点灯)
共役複素数
z = a+bi に対する共役複素数 z = abi を求めます。
-
1.23 + 2.34i の共役複素数を求める。
(答
1.23 – 2.34
i)
A S R 1 l 23 + 2 l 34 i T =
A r
n
進計算
n進計算を行なうには,下記のように操作し,BASE
モードを指定します。
BASE ........................................................
F F 3
通常の10進数以外に, 2進, 8進, 16進の計算を行なう
ことができます。
n 進の指定には, 計算機全体に与える方と, 個別の数
値に与える方法があります。
関数の使用と, 小数および指数を含む数値の入力はで
きません。
演算結果が小数を含む場合は, 小数部を切り捨てて表
示されます。
2進, 8進, 16進では, 負数は2の補数をとります。
n 進計算では, 数値間の論理演算を行なうことができま
す。
論理積and 論理和or 排他的論理和xor
的論理和の否定xnor 否定Not 負数Neg
各進数の有効範囲は以下のとおりです。
1
10111
2
+ 11010
2
を計算し,2進数で結果を表示
する。 (
110001
2
)
t b
0.
b
10111 + 11010 =
2
7654
8
÷ 12
10
を計算し,8進数で結果を表示する。
(
516
8
)
t o
0.
o
l l l 4(o)
7654 \
l l l 1(d)12 =
3
120
16
or 1101
2
を計算し,16進数および10進数で
結果を表示する。 (
12d
16
,
301
10
)
t h
0.
H
120 l 2
(
or
)
l l l 3
(
b
)
1101
=
K
4
22
10
2進数,8進数,16進数に変換する。
(
10110
2
, 26
8
,16
16
)
2進数モードにする t b
0.
b
l l l 1(d) 22 =
10110.
b
8進数モードにする o
26.
o
16進数モードにする h
16.
H
5
513
10
2進数に変換する。
2進数モードにする t b
0.
b
l l l 1(d) 513 =
aMthERROR
b
計算範囲の広いものから狭いものへの変換はできな
いことがあります。
※“Math ERRORは計算結果の桁あふれオーバーフ
ロー)を示します。
統計計算
正規分布
正規分布計算を行なうには,下記のように操作し, SD
モードを指定します。
SD ............................................................
F F 1
SDREGモードでは,| キーは S キーとして働き
ます。
A D と操作すると次の表示が出ます。
1
2
3
4
P
(
Q
(
R
(
t
14キーを使って確率分布計算をすることができます。
P(t)R(t)Q(t)
-
x
データとして次の数値が既に入力されていると
き,
x = 53の標準化変量(
t
)と, そのときの正規
分布のP
(
t
)を求める。
データ55, 54, 51, 55, 53, 53, 54, 52
(t =
0.284747398
, P(t) =
0.38974
)
55
S 54 S 51 S 55 S
53 S S 54 S 52 S
53 A D 4(t) =
A D 1( P( ) D 0.28 F =
微分計算
関数の微分係数の値を求めることができます。
微分計算を行なうには,下記のように操作し, COMP
モードを指定します。
COMP ............................................................
F 1
微分式として,x を変数とする関数式,微分係数を求
める点(
a),xの増減分(x)の3つを入力します。
A J P a P x T
-
関数 y = 3x
2
5x + 2の点 x = 2における微分係数
を求める。 ただし,xの増減分をx = 2 × 10
–4
する。 (答
7
)
A J 3 p x K , 5 p x + 2 P 2 P
2 e D 4 T =
x は省略することができます。その場合は,適切な
値が自動的に設定されます。
不連続な点,急激に変化する部分では精度が出な
かったりエラーになったりすることがあります。
三角関数の微分計算をする場合は,角度単位をRad
(ラジアン)に設定してください。
積分計算
関数の定積分の値を求めることができます。
積分計算を行なうには,下記のように操作し, COMP
モードを指定します。
COMP .............................................................
F 1
16進数モードにする
10進数モードにする
5
1
積分式として, xを変数とする関数式, 定積分の積分
範囲a, b シンプソン法による定積分の分割数nN
= 2
n
4つを入力します。
d
P a P b P n F
-
(2
x
2
+ 3
x + 8)
dx =
150.6666667
ただし,分割数n = 6とする。
d
2
p
x
K
+
3
p
x
+
8 P 1 P 5 P 6 T =
分割数n は,1~9の整数を扱うことができます。また,
分割数の入力は省略することもできます。
積分計算は計算に時間がかかります。
演算中は表示が消えます。
三角関数の積分計算をする場合は,角度単位をRad
(ラジアン)に設定してください。
電源および電池交換
<fx-912MS (fx-115MS)
>
電源には, 太陽電池とボタン電池 G13タイプ LR44
2電源を使ったTWO WAY POWERシステムを採用して
います。 使用する場所の照度に制限のある太陽電池のみ
の関数電卓とは異なり, 表示内容が確認できる明るささ
えあれば使うことができます。
電池の交換
ボタン電池が消耗しますと,
特に暗い所で使用したとき
1. 表示が薄くて見にくくなる。
2.
5 キーを押しても表示が点灯しない。
このような場合は, 以下の要領でボタン電池を交換
してください。
1 本体裏面のネジをはずして,
裏ブタを取りはずします。
2 古い電池を取り出します。
3 新しい電池の表面を乾いた
布でよく拭いてから
k側を
上にして入れます。
4 裏ブタをネジ留めします。
5 電源
5 キーを押します。
(必ず操作してください)
<
fx-100MS
>
電源に単3電池を1個使用しています。
電池の交換
電池が消耗しますと,液晶の表示が薄くなってきま
す。表示が薄くなったまま使用を続けますと,正常
に動作しなくなることがあります。表示が薄くなっ
てきたら,すみやかに電池を交換してください。
1
A i キーを押します。
2 続いて裏面のネジをはずし,
裏ブタをはずします。
3 古い電池を取り出します。
4 新しい電池の表面を乾いた
布でよく拭いてから
k側と
l
側を正しく入れます。
5 ブタを閉じて,ネジ留め
します。
6
5 キーを押します。
電池使用上の注意
電池の使い方を誤ると電池の液もれで製品が腐食し
たり, 電池が破裂することがあります。 次のことを必
ずお守りください。
kl
の向きを正しく入れてください (表面表示通
りに)
<危険> 充電や分解, ショートする恐れがあること
はしないでください。 また, 加熱したり火
の中へ投入したりしないでください。
電池は幼児の手の届かないところに保管してください。
万一飲み込んだ場合には, ただちに医師と相談してく
ださい。
●オトパワーオフ(自動電源オフ)機能
操作完了後,約
6分で自動的に電源オフになります。
計算機を再びご使用になるときには,
5 キーを押すと
電源オンとなります。
仕様
電源<
fx-100MS
>
3電池 1
<
fx-912MS (fx-115MS)
>
太陽電池
ボタン電池 <G13タイプLR441
電池寿命
<
fx-100MS
>
u 17,000時間カーソル点滅表示で連続放置)
u 2(電源OFFで放置)
<
fx-912MS (fx-115MS)
>
u 31日に1時間使用した場合)
消費電力 0.0002W
使用温度 0℃∼40
大きさ・重 さ:
<
fx-100MS
>
78 奥行 155 厚さ 20.0mm133g
<
fx-912MS (fx-115MS)
>
78 奥行 154.5 厚さ 12.7mm105g
付属品 ハードケース
BASE
ネジ ネジ
ネジ ネジ
8進数モードにする
2進数モードにする
2進数 1000000000 < x < 1111111111
0 <
x < 0111111111
8進数 4000000000 <
x < 7777777777
0 <
x < 3777777777
10進数
-
2147483648 < x < 2147483647
16進数 80000000 <
x < FFFFFFFF
0 <
x < 7FFFFFFF
Engでは通常の計算も
Engに表示されます。
fx-100MS
fx-912MS
(fx-115MS)
取扱説明書
2
(付加機能編)
CA310109-001V04
http://www.casio.co.jp/edu/
SA0403-D Printed in China
J
本書はお読みになった後も大切に保管してください。
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Please be sure to read the important notice at the back of this manual.

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