User manual - fx-520AZ テキスト
– 57 –
A
正確な積分値を求めるための注意点
積分計算対象の関数式
f
(
x
)によっては、本機で積分値を求めるにあたって工夫を要する場合
があります。次の点に注意して、計算を行ってください。
周期関数や、積分区間によって関数
f
(
x
)の値が正・負になる場合
1周期ごと、または正の部分と負の部分に分けて積分値を求め、各々を加算します。
兰兰
a
c
f(x)dx + (–
c
b
f(x)dx)
負の部分
(
S
負)
正の部分
(
S
正)
S
正
S
負
積分区間の微少移動により、積分値が大きく変動する場合
積分区間を分割して(変動の大きい箇所をより細かく分割する)積分値を求め、各々を加算しま
す。
a
b
f(x)dx =
a
x
1
f(x)dx +
x
1
x
2
f(x)dx +
.....+
x
4
b
f(x)dx
兰
兰
兰
兰
■ 微分計算
関数
f
(
x
)の
x
=
a
における微分係数(
(
f (x))
x
=
a
dx
d
)の近似値を計算することができます。本機
はこの計算を、中心差分法に基づく近似計算によって行います。
A
微分計算の入力操作
入力が必要な項目について
本機の微分計算では、
(
f (x))
x
=
a
dx
d
の
f
(
x
),
a
に対して次の入力を行います。
f
(
x
)
............ 変数メモリー X(
a
)
(
X
))使って、Xの関数式を入力します。
例えば
f
(
x
)=
x
2
−1のとき、
a
)
(
X
)
x
-b
と入力します。
なおX以外の変数メモリー(A, B, C, D, E, F, Y)を関数式の中に入力した場合は、
すべて定数(現在各メモリーに格納されている数値)とみなされます。
a
.................. 微分係数を求めたい点(微分点)の値を入力します。
またライン表示形式の選択時に限り、許容誤差範囲(
tol
)を入力することが可能です(入力の操
作については後述します)。
tol
............... 一般にこの数値を小さくするほど計算の精度は上がります。ただし数値を小さ
くしすぎると演算に時間がかかるので、なるべく1×10
−14
以上の値を指定して
ください。なお
tol
は入力を省略しても構いません。省略した場合は、
tol
=1×
10
−10
として計算が行われます。










