User manual - Windows Embedded CE ソフトウェアマニュアルver.1.06(2012年3月21日)
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IC カードの検索方式について
以下の検索方式があります。
検索方
式
内容 使用用途
通常起
動
1 個の IC カードを起動します。以下の条件で検索を終了
します。
・ 1 個の IC カードを発見
・ タイムアウト時間経過
・ 指定されたコールバック関数が FALSE を返した場合
・ ポーリング停止関数が実行された場合
1 個の IC カードと通
信を行うシンプルな
方式で、通常は、この
検索方式を使用しま
す。
多段起
動
指定されたコールバック関数が TRUE を返している間、連
続して IC カードを起動します。一度起動したことのある
IC カードを再び起動することはありません。1 個の IC カ
ードを起動する度に、アプリケーションに制御が返りま
す。アプリケーションは本関数を繰り返し実行することに
より、最大 100 個までの IC カードの起動を行います。以
下の条件で検索を終了します。
・ 1 個の IC カードを発見
・ タイムアウト時間経過
・ 指定されたコールバック関数が FALSE を返した場合
・ ポーリング停止関数が実行された場合
※ 1個の IC カードを起動するごとに、起動したカードの
Uid がドライバ内部の履歴に記録されます。この履歴
にあるカードと重複する IC カードの二重起動を防止
します。この履歴は、指定枚数の IC カードを起動した
場合、タイムアウト経過時、コールバック関数が FLASE
を返した場合、ポーリング停止関数が実行された場合
にクリアされます。
商品の棚卸のように、
IC カードを連続して
処理する運用で、1 度
処理したものは、繰り
返し処理したくない
ような場合に、使用し
ます。
多段起
動 2
基本的には、多段起動と同様の動作を行いますが、一度起
動したことのある IC カードを発見した際の動作が異なり
ます。「多段起動」の場合、一度起動したことのある IC
カードを発見した場合、上位アプリケーションへの通知は
行わずに IC カードの検索を続行しますが、「多段起動 2」
では、一度起動したことのある IC カードを発見した場合、
一度上位アプリケーションへの通知を行ったうえで、IC
カードの検索を続行します。
多段起動と同様の用
途に使用します。
一括起
動
同一タイプの複数の IC カードを一括起動する機能です。
最大 4 枚の IC カードを一括起動することができます。以
下の条件で検索を終了します。(※1)(※2)(※4)
・ 指定された数の IC カードを発見
・ タイムアウト時間経過
・ 指定されたコールバック関数が FALSE を返した場合
・ ポーリング停止関数が実行された場合
所定の枚数の IC カー
ドに対し、まとめて処
理を行いたい場合に
使用します。
※1 一括起動について、TypeB は未対応となります。
※2 一括起動で同時に起動できるのは同一タイプのカードのみとなります。そのため、異なるタイプ
のカードを同時に起動することはありません。例えば TypeA と Felica のカードを一緒に起動する
ことはありません。
※3 Mifare Standard 4Byte UID タイプのカードに対し、多段起動を行う場合、起動対象のカードの中に
UIDが重複するようなものが存在すると、1枚目は起動可能ですが、2 枚目は起動不可となります。