User manual - アプリケーション移行ガイド(2014年10月10日)

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6. 付録
6.1. DT-930 との相違について
1) 変数初期化
DT-970 では、条件分岐等で初期化していない変数を使用すると、変数が不定なため、正しく判定で
きなくなります。変数は必ず初期化して使用してください。
詳細については、「アプリケーション開発ガイド」を参照してください。
2) ループの処理時間
ループウェイト(for 文などでの繰り返し処理によるウェイト)は、CPU 性能などの動作環境で消費時間
は異なります。DT-930 DT-970 では CPU 性能が異なるため、DT-930 のソースをそのまま DT-970
で利用すると、ウェイトされる時間は異なります。このため、期待する時間ウェイトさせるためにはソース
修正が必要となります。
3) 互換表示モード
DT-930 互換表示モード 2 を使用した場合、グラフィック描画には互換性はないため表示位置の修正
が必要となります。
互換表示モードについては、「デバイス制御ライブラリリファレンスマニュアル」を参照してください。
4) sprintf 関数のゼロパディング
printf 系書式のフィールド長先頭に 0 を記載して文字列を整形した場合(例:"%05s")、DT-930
は、空白部分は 0 埋めされていましたが、DT-970 では、空白部分はそのままとなります。0 埋めをす
るには別途アプリケーションの修正が必要となります。
(数値に対する書式 "%05d" の場合は、DT-930, DT-970 ともに 0 埋めされます。)
5) stddef.h のインクルード
DT-930 では、stdio.h または stdlib.h の中で stddef.h をインクルードしていたため、これらをインクル
ードしていれば、明示的に stddef.h をインクルードする必要がありませんでした。
しかし、DT-970 では stddef.h の定義内容を利用する場合は、明示的に stddef.h をインクルードする
必要があります。
6) 関数のプロトタイプ宣言
DT-970 では、プロトタイプ宣言せずに関数を呼び出すと、ビルド時にエラーとなります。関数を使用
する際は必ず
プロトタイプ宣言をしてください。
詳細については、「アプリケーション開発ガイド」を参照してください。
DT-970 基本開発キット Ver.1.02 以前は、プロトタイプ宣言しなくてもビルドエラーにならず、第 5 引数
以降の値が正しく参照されませんでした。
7) pwr_vibrator 関数による振動の継続
DT-930 では pwr_vibrator 関数は停止するまで振動し続けていましたが、DT-970 では振動開始後
4 秒で自動的に停止されます。
振動を継続するためには、再度 pwr_vibrator 関数で振動を開始してください。
pwr_vibrator 関数については、「デバイス制御ライブラリ リファレンスマニュアル」を参照してくださ
い。