. DT-9600 LANI/O マニュアル Rev.1.01 1999 CASIO COMPUTER CO., LTD.
1. 概要.................................................................................................................................................................................. 3 1.1. 1.2. 1.3. 本マニュアルの範囲..................................................................................................................................................3 概要 .....................................................................................................................................................
8.1.2. サテライト連鎖接続の延長距離...................................................................................................................20 ディップスイッチおよびインジケータ .....................................................................................................................21 9. 9.1. 9.2. 10. ディップスイッチ....................................................................................................................................................21 インジケータ................................................
1.概要 1.1. 本マニュアルの範囲 本マニュアルでは、ホストコンピュータとハンディターミナルとの赤外線通信を使用したデータ転送を実現 する、マスタIOBOX(DT−9666IO)の製品仕様について記述します。 1.2. 概要 マスタIOBOXは、PC/ATコンパチブルのカードPCを採用し、IrDA及びTCPIPのプロトコ ルスタックはカードPC内のCPUで処理します。また、イーサネット部と、IrDAコントローラ、充電部 等はPCの汎用バス(ISAバス)を通して接続されます。充電部以外の部分は他のHTそれぞれ用のマスタ IO BOX と、共通アーキテクチャを採用しています。 本マスタIOBOXは、以下のモデルのハンディターミナル用です。 ・ DT−9666M70 ・ DT−9666M73 マスタIOBOXの最大接続可能台数は10台です。(DT−9666IOのみを接続した場合) ただし、イーサネットとホストPC等の仕様(環境)により、これより少なくなる場合もあります。 1.3.マスタIOBOXの機能 1.3.1.
1.4. 特徴 ・イーサネット接続により、高速な通信が可能です。 ・赤外線通信の標準プロトコルである、IrDA1.
2.ハードウェア構成 2.1.一般仕様 ブロック CPU メモリー 項目 使用素子 ビット構成 動作周波数 DRAM FROM FROM I/F仕様 HT I/F 容量 容量 使用素子 容量 アクセス時間 規格 同期方式 通信方式 データフォーマット 通信速度[bps] I/Fレベル 接続用途 スイッチ 仕様 I486SX相当 32bit 33MHz 4MBytes 256KBytes E28F800CV−B70 1MBytes 70n sec IrDA Ver1. 0/1. 1準拠 調歩同期 半二重 データ長:8ビット、ストップビット:1ビット、パリティビット:無し 38.4K,115.2K,4M マーク :LED消灯 スペース:LED点灯 (点灯パルス幅:約1.
2.2.電気的仕様 項目 仕様 消費電力 10.
2.3.環境仕様 項目 温度 湿度 仕様 動作 保存 動作 保存 備考 0℃∼40℃ −10℃∼50℃ 30%∼80% RH 30%∼90% RH 誤動作 5KV 破壊 10KV 静電気強度 7 40℃ 結露無き事 人体等価抵抗 人体等価容量 印加回数 印加時間 動作条件 100ohm 250pF 10回 0.3/0.
3.通信動作形態 3.1. 接続構成と動作状態 3.1.1. ホストPC−マスタIOBOX接続 ホストPC HT LAN 接続 マスタ IrDA 3.1.2. ホストPC−マスタ/サテライトIOBOX連鎖接続 ホストPC HT LAN 接続 マスタ IrDA1.0 HT サテライト HT サテライト パッシブ動作 パッシブ動作 IrDA1.0 IrDA1.
3.1.3.ホストPC−マスタIOBOX接続(複数マスタの接続) ホストPC HT HT HT マスタ マスタ マスタ LAN 接続 ・マスタIOBOXの最大接続可能台数は10台です。(DT−9666IOのみを接続した場合) ただし、イーサネットとホストPC等の仕様(環境)により、これより少なくなる場合もあります。 3.1.4.
4.
5.設置 TCPIP を使用するために、IPアドレス、ポート番号、デフォルトゲートウェイ、サブネットマスク等を設定 します。 これらのデータをIPデータと総称します。 5.1.出荷時設定 IPデータの出荷時設定は下表の様になっています。 内容 IOBOXのIPアドレス ホストのIPアドレス IOBOXのポート番号 ホストのポート番号 デフォルトゲートウェイ IOBOXのサブネットマスク 値 192.168.1.1 192.168.1.64 54021 50021 0.0.0.0 255.255.255.0 5.2.
5.3.運用の想定 5.3.1.TCPIPを意識しないアプリケーション(Flink.exe 等)を使用する場合 TCPIPを意識しないアプリケーションの場合には、あらかじめIOBOXにIPデータを設定しておく必 要があります。 設置時に、ホスト又はHTからIOBOXのIPデータを設定します。 5.3.2.業務により接続するホストを変更する場合 HTの業務によって接続するホストを変えたい場合は、HTからホストIPアドレスの一時設定の方法により アプリケーションから接続するホストを指定することができます。 192.168.1.10 192.168.1.20 ホストPC1 ホストPC2 IOBOX HT1 業務A HT2 業務B HT1は業務Aを行なっているため、ホストPC1に接続します。 HT2が業務Bを行なっているため、ホストPC2に接続します。 5.3.3.運用中にホストが故障・交換する場合 運用中にホストの故障などで、ホストを変更したい場合があります。 この場合は、新しいホストからIOBOXのIPデータを書き換える事で、IOBOXは新しいホストと通信 できるようになります。 192.168.
6. IPアドレス、ポートナンバ、デフォルトゲートウェイ、サブネットマスク設定 6.1. ホストからのIPデータの設定 WinSock のソケット関数を使ってプログラムを作成してIPデータの設定を行ないます。 6.1.1. 動作 (1) 通信準備の出来たHTが乗せられるまでは、IOBOXはサーバとして動作しているので、この間に ホストがクライアントとして TCPIP で接続します。 (2) ホストは接続後、IPデータを送信します。IOBOXはIPデータを保存します。 (3) 保存後 TCPIP を切断します。以降はIOBOXは新IPデータで動作します。 6.1.2.
6.2.IrDA を使用したIPデータ設定・読み出し IrDA ライブラリ関数を使ってプログラムを作成してIPデータの設定・読み出しを行ないます。 6.2.1. 動作 (1) HTとIrDAで接続後、HTからの指示待ちになります。この時にHTからIPデータ書き込みコマン ドを 送信することで、IPデータをIOBOXに設定できます。 (2) IPデータ設定後もHTからの指示待ちになります。 6.2.2.
6.2.3.
6.3.IrDA を使用した一時IPデータによる接続 IrDA ライブラリ関数を使ってプログラムを作成して一時IPデータによる接続を行ないます。 6.3.1. 動作 (1) 運用モードで起動すると、IOBOXはHTとIrDAで接続を行い、HTからの指示待ちになります。 この時にHTから接続コマンドを発行することで、一時設定IPデータを使ってホストと接続します。 6.3.2.
6.4.IPデータ書き換え・読み出し時のフォーマット IPデータは、以下の(1)から(6)までの内容をセットします。 変更する項目のみセットします。(変更の必要がない項目はセットする必要はありません) ☆見出しには、01、02、03、04、06、07のいずれかを指定して下さい。 (1)ホスト(PC)の IP アドレス 01 C0 A8 01 40 値はデフォルト値(192.168.1.64) IPアドレス 見出し 01 は見出し、後の 4 バイトが IP アドレスで5バイト固定です。 データは HEX でセットします。 (2)IOBOX自体の IP アドレス 02 C0 A8 01 01 値はデフォルト値(192.168.1.
(6)デフォルトゲートウェイ 07 00 00 00 00 値はデフォルト値(0.0.0.
7.
8.注意事項 8.1.サテライト連鎖における注意 8.1.1.通信速度 ・サテライト連鎖している場合、マスタIOBOXの通信速度の最大値は115.2Kbpsになります。 (4Mbpsではサテライト連鎖で通信はできません) ・サテライト連鎖されている場合、全てのIOBOXの IR 速度は同一に設定されていなければなりません。 (マスタまたはサテライト(パッシブ動作)の IR 速度設定と異なる IR 速度の設定されたIOBOXは、 それ自身通信が行なえないだけでなく、他の通信を妨害します) 8.1.2.
9.ディップスイッチおよびインジケータ 9.1.ディップスイッチ 工場出荷時のディップスイッチは以下のように設定されています。 SW1 SW2 SW3 SW4 SW5 SW6 SW7 OFF OFF OFF OFF ON OFF OFF SW8 OFF SW9 OFF SW10 OFF 切り替えは、電源 OFF 中に行ってください。動作中に切り替えても無効です。 IR速度 IrDA1.0/1.1 で通信する場合の通信速度を設定します。 速度 (bps) SW1 SW2 SW5 備考 38.4K OFF OFF OFF 115.
タイムアウト接続動作 接続動作 通常接続 タイムアウト接続有効 設定禁止 設定禁止 SW6 SW7 OFF OFF ON ON OFF ON OFF ON 備考 タイムアウト接続有効 HTとIrDAで接続後、HTから一定時間(3 秒)データを受信しない場合、ホストに接続します。 上位のプロトコルで、ホストから先にデータ送信をする必要がある場合に使用します。 IOBOXのIPアドレス・ポートナンバーのライトプロテクト IOBOXのIPアドレス、ポートナンバー、デフォルトゲートウェイ、サブネットマスクの書換えを 許可又は禁止します。 これは、IPデータを一旦設定した後に誤って書きかえられることを防ぐために設けてあります。 IPアドレス書換え許可 SW8 書換え許可 OFF 書換え禁止 ON SW9、SW10 SW9、SWW10は未使用 予約 SW9 OFF 備考 SW10 備考 OFF 左記以外の設定は不可 22
9.2.
LED4(LINE) 通信ライン状態表示 通常動作時: 状態 LED ネゴシエーション OR スタンバイ中 消灯 − 通信ライン使用中 赤 緑 ネゴシエーションorスタンバイ中 マスタIOBOX上のHT、 又はマスターサテライトで連鎖した場合のサテライト上にあるHTのいず れとも通信を開始していない状態です。 通信ライン使用中: マスタIOBOXを経由して、いずれかのHT(マスタIOBOX上のHT、又はサテライト連鎖して いる場合のいずれかのHT)と通信を行なっている時に点灯します。 (点灯するタイミングは、HTとのネゴシエーションが終了した時点です) 24
10. 7SEGMENT表示仕様 1桁の8ビット対応SEGMENTによりIOBOX内の状態推移を表示します。 この機能は、異常が発生した場合表示が止まり、その表示により現在の状況を把握してその対処が出来る ようにする為の機能です。 本機能は、主に以下の2つの機能からなります。 1.起動時のハード診断結果表示 2.通常動作時の、IOBOXの内部状態表示 10.1.起動時のハード診断結果表示 電源ON時に、SEGMENTは“8.”を表示します。 以後、ハードウェアの初期化を行い、正常終了するごとに表示を更新して行き、全て正常に終了すると“消 灯”になります。 10.1.1.表示内容 LED状態 表示の順番 8. 7. 6. 5. 4. 3. 2. 1. 0. 消灯 内容 電源ON直後 FROMチェック中 予約 IOBOXモデルステータスチェック中 予約 IrDAイニシャル中 ディップスイッチ設定チェック中 LANカードチェック中 予約 初期化正常終了 10.1.2.
5.:IOBOXモデルステータス異常 ・ ハードウェア調査。 4.:予約 3.:IrDA部初期化異常 ・ ハードウェア調査 2.:ディップスイッチの設定が設定禁止の状態になっています。 ・ ディップスイッチの設定を修正し、電源を入れ直す。 1.:LANカードチェック異常 ・ ハードウェア調査 0.:予約 全消灯 :ハード診断は正常終了したが、ファームウェアの起動までの間のソフトウェア異常 ・ ソフトウェア調査 26
10.2.動作時の状態表示 IOBOXの内部状態遷移を表示します。異常が発生した場合は表示が止まり、その表示内容により 現在の状態を把握してその対処ができるようにします。 10.2.1. 表示内容 イーサネット部とIrDA部の内部状態遷移を表示します。 IrDA側 初期状態 イ ー サ ネ ッ ト 部 Open 前 Write 前 Read 前 Close 前 初期状態 A b C c d OPEN 要求後 E F H h j SYN 送信後 アイドル L o P U u A. b. C. c. d. 送受信要求後 E. F. H. h. j. FIN 送信後 L. o. P. U. u. 0 1 2 3 4 Close 要求後 ※)矢印線は、通常動作時の表示の遷移です。 10.2.2.
c:イーサネット部がホストとリンクしてないのにIrDA側がReadを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 d:イーサネット部が初期状態でIrDA側はCloseを発行。 1セッション後はこの状態にいる。 ・ A項目と同じ E:イーサネット部が立ち上がり後にOpenコマンド受けた。 ・ メッセージボックスがIrDA側に伝わっていない−−リセット F:イーサネット部の立ち上がり後のOpenコマンドに対してIrDA側がOpenを発行。 ・ IrDA部から返却値が来ない −−IrDA部の実装状態のチェック ・ HTが乗っていない(起動がかかってない)−−HTを乗せる H:イーサネット部が Open コマンドが終了してないのにIrDA側がWriteを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 h:イーサネット部がOpenコマンドが終了してないのにIrDA側がReadを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 j:1セクション終了後にイーサネット部がOpenコマンドを受けた。 ・ メッセージボックスがIrDA側に伝わっていない−−リセット L:IrDA側がOpen発
u:Open処理が全て正常に終了してないのにIrDA側がCloseを発行。 通常プログラムシーケンスでないが有り得る。 ・ IrDA部から返却値が来ない−−IrDA部の実装状態のチェック、リセット A.:IrDA側がOpen発行してないのにイーサネット部とホストのリンク確立した。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 b.:イーサネット部とホストのリンク確立した。 ・ A項目と同じ C.:イーサネット部がSENDコマンドをうけてないのにIrDA側がWriteを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 c.:イーサネット部がRECVコマンドをうけてないのにIrDA側がReadを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 d.:アイドル状態でIrDA側がCloseを発行。 通常プログラムシーケンスでないが有り得る。 ・ IrDA部から返却値が来ない−−IrDA部の実装状態のチェック、リセット E.:IrDA側がOpen発行してないのにイーサネット部が送信、受信要求をした。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 F.:アイドル状態(正常)で送信、受信コマン
L.:IrDA側がOpen発行してないのにイーサネット部がFINを送信した。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 o.:セクションの終了でFINを送信した。 ・ A項目と同じ P.:セクション終了しているのにIrDA側がWriteを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 U.:セクション終了しているのにIrDA側がReadを発行。 ・ プログラムシーケンス異常−−リセット、調査 u.:セクション終了している状態でIrDA側がCloseを発行。 正常プログラムシーケンスでないが有り得る。Closeはいつでも可能。 ・ IrDA部から返却値が来ない−−IrDA部の実装状態のチェック、リセット 0:IrDA側がOpenを発行してないのにIrDA側がCloseを発行。 正常プログラムシーケンスでないが有り得る。Closeはいつでも可能。 ・ IrDA部から返却値が来ない−−IrDA部の実装状態のチェック、リセット 1:Closeコマンド受信でIrDA側へClose要求。 ・ メッセージボックスがIrDA側に伝わっていない−−リセット 2:Close要求(セクション終了)してい
11.
RS−232C通信速度(アクティブ動作時かつIrCOMM 3 Wire Raw 使用時のみ有効) 速度(bps) SW6 SW7 SW8 備考 2400 4800 9600 19.2K 38.4K 57.8K 115.2K 設定禁止 OFF ON OFF ON OFF ON OFF ON OFF OFF ON ON OFF OFF ON ON OFF OFF OFF OFF ON ON ON ON ここで指定した速度でIrDA−232C変換モジュールがRS−232Cの通信を行ないます。 ただし、IR通信において、IrCOMM 9 Wire を用いた場合には、HT側から指定された通信速度で、 IrDA−232C変換モジュールがRS−232Cの通信を行ないます。 RS−232Cフロー制御およびホスト接続動作(アクティブ動作時のみ有効) 制御方法 SW9 SW10 備考 なし CS/RS Xon/Xoff ホスト接続 OFF OFF ON ON OFF ON OFF ON 無手順 専用ソフト使用 IrDA−232C変換モジュールが行なうRS−232Cの通信のフロー制御またはホスト接続動作を 設定
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