User manual - デバイス制御ライブラリ リファレンスマニュアルver.1.01(2009年1月21日)
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(2) CERR_r_xxxx2 エラーステータスのチェック
先に述べたとおり、CTRL 信号とベーシック IO ボックスの RS232C の CS 信号が共に OFF であるときフレ
ーミングエラーが発生する場合があります。
しかし、前述の”(1)ベーシック IO ボックスとの接続”に示す例のようにソフトウェアで CTRL 信号とベーシッ
ク IO ボックスの CS 信号が共に OFF にならない状態を作り出すことは容易でないと考えられます。従って
カシオ IR ポートで無手受信のデータ通信を行なうことは不向きであり、データ通信を行なうユーザーエン
ティティの間で何等かの通信手順が必要になります。
パリティ、オーバーラン、フレーミングエラーのチェックをエラーステータスの CERR_f_PARITY2、
FRAMING2、OVERRUN2で行なうと、”1 文字受信”、”タイムアウト監視受信”ファンクションで受信データと
エラーを時系列で得ることができます。
以下にエラーチェックの例を示します。
【エラーチェックの方法】
・通信手順(プロトコル)を用いてデータ転送を行う。フレームの形式は以下の通りです。
・本機が受信側、ベーシックIOボックスが送信側とします。
・カシオIRが使用するシリアルコントローラのレシーバはFIFOバッファなのでフレームのヘッダ、フッタは
余分に16文字付加すべきです。
BOF DATA FCS EOF
0x41 0x42 0x43 0xC6 0xC00xB0
BOF:フレームヘッダ
DATA:転送データ
FCS:フレームチェックシーケンス
EOF:フレームフッタ
CTRL CS 転送データ 受信バッファ エラー ファンクションコール
①ON OFF
② OFF OFF 0xFF フレーミングエラー IOボックス送信設定
* CTRLとCSがOFFとなりフレーミングエラーとなった。エラー(ノイズ)のデータは破棄されます。
③ OFF ON 0xB0 0x41 0x42
0xB0 0x41 0x42
④ OFF ON 1文字受信
0xB0 0x41 0x42
⑤ OFF ON エラーステータスのリード
0xB0 0x41 0x42
* エラーステータスがCERR_f_FRAMING or CERR_f_FRAMING2。読出したデータ’0xBO’は正常なデータです。
CERR_f_FRAMING2なので’0xB0’より前にエラーとなったことが分かる。’0xB0’はフレーム(ヘッダ)であるのでエラーは
フレーム本体のには影響を与えない。受信データの読込みを継続します。
⑥ OFF ON 1文字受信
0x41 0x42
⑦ OFF ON 1文字受信
0x42
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・通信手順(プロトコル)を用いてデータ転送を行う。フレームの形式は以下の通りです。
・本機が受信側、ベーシックIOボックスが送信側とします。
・カシオIRが使用するシリアルコントローラのレシーバはFIFOバッファなのでフレームのヘッダ、フッタは
余分に16文字付加すべきです。
BOF DATA FCS EOFBOF DATA FCS EOF
0x41 0x42 0x43 0xC6 0xC00xB0 0x41 0x42 0x43 0xC6 0xC00xB0
BOF:フレームヘッダ
DATA:転送データ
FCS:フレームチェックシーケンス
EOF:フレームフッタ
CTRL CS 転送データ 受信バッファ エラー ファンクションコール
①ON OFF
② OFF OFF 0xFF フレーミングエラー IOボックス送信設定
* CTRLとCSがOFFとなりフレーミングエラーとなった。エラー(ノイズ)のデータは破棄されます。
③ OFF ON 0xB0 0x41 0x42
0xB0 0x41 0x42
④ OFF ON 1文字受信
0xB0 0x41 0x42
⑤ OFF ON エラーステータスのリード
0xB0 0x41 0x42
* エラーステータスがCERR_f_FRAMING or CERR_f_FRAMING2。読出したデータ’0xBO’は正常なデータです。
CERR_f_FRAMING2なので’0xB0’より前にエラーとなったことが分かる。’0xB0’はフレーム(ヘッダ)であるのでエラーは
フレーム本体のには影響を与えない。受信データの読込みを継続します。
⑥ OFF ON 1文字受信
0x41 0x42
⑦ OFF ON 1文字受信
0x42
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