User manual - デバイス制御ライブラリ リファレンスマニュアルver.1.01(2009年1月21日)

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(2) 受信
通信ポートをオープンすることで転送データの受信を行なうことができ、SI/SO制御、フロー制御の通信制
御機能を使用することができます。またカシオ IR ポート専用の半二重制御による転送データの受信およ
び受信データの読込を行なうことができます。
1. 受信バッファの設定
転送データの受信を行なうためには転送データを受信して格納する領域と文字数(byte)を設定します。
通信関数部は設定された領域への転送データの格納、読出しを FIFO 形式(この領域を受信バッファと呼
び、格納したデータを受信データと呼ぶ)で処理します。
転送データを受信したとき、この受信バッファに空きなければ受信バッファオーバーフローエラーとなりま
す。
文字数を 0 に設定したとき通信部の内部領域を使用します。この場合はバッファフロー制御を行なうこと
はできません。
受信バッファの設定は”COM のオープンファンクションで行ないます。
2. 受信ハンドラ
転送データの受信は、割込みにより通信関数部の受信ハンドラが行ないます。
通信関数部には標準ハンドラと簡易ハンドラの 2 つの受信ハンドラ部を持ち、指定によりどちらかの受信
ハンドラを使用します。
受信ハンドラの設定は受信ハンドラ切替えファンクションで行ないます。
a) 標準ハンドラ
標準ハンドラは転送データの受信機能(受信データバッファリングと呼ぶ)の他に次の機能を持ちま
す。
SI/SO 制御
バッファフロー制御
デリートコード制御
エラーコードバッファリング制
尚、DT-930 の初期化において標準ハンドラに設定します。
b) 簡易ハンドラ
簡易ハンドラは受信割込み処理を短縮することができます。簡易ハンドラは転送データの受信機能
(受信データバッファリングと呼ぶ)
のみを持ちます。
c) 受信ハンドラが制御する信号線
受信ハンドラでは次の信号線の操作および参照を行ないます。
信号線 制御
RS
標準ハンドラ使用時、バッファビジーになったとき OFF に設定
3. 受信データの読込
受信バッファに格納された転送データの読込を”1 文字受信タイムアウト監視受信で行なうことができ
ます。
これらのファンクションでは読込可能な受信データが受信バッファに存在しないとき、受信データを待ちま
す。
また、カシオ IR ポート専用の半二重制御による転送データの受信および受信データの読込をこれらのフ
ァンクションの他に”IO ボックス送信設定送受信の有効/無効ファンクションを使用して行ないます。