User manual - Cライブラリ解説書ver.2.00(2003年2月7日)
DT-900 C ライブラリ解説書
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2.1.5. ファイル情報サーチインタフェース
(1)ファイルシステムモード
本機においては、従来からのファイルシステムを踏襲する DT700 互換モードファイルシステムとFATシステムを用い
MS-DOS 互換をサポートしているFATファイルシステムの2モードをサポートします。
ただし、これら2つのモードはシステムとして混在するのではなく、排他的に動作します。
また、モード切り替えは、システムメニューにより行なうことができるが、切り替えた段階で以前のモードで作成した
ファイルは領域再構築を行なうため、情報は全て消去されます。
以下に各モード機能概要を示します。
①DT700 互換ファイルシステムモード
従来のDT700同様、ファイル領域は全てリニア空間で動作します。従って、ファイルの追加書込みの際は、領域の
再構成処理を行います。
また、従来からのファイル格納情報の取得関数(dat_fdir)を用いてのファイル内容の直接参照機能が可能です。
ファイル領域構成、機能詳細をそれぞれ以下に示します。
図2.1 ファイル領域構成
フォーマット
判定領域
チェックサム
領域
チェックサム
判定領域
ファイルデータ
フォーマット判定領域 :フォーマットの有無判定用領域(16バイト)
チェックサム領域 :ファイルデータ部のチェックサム格納領域(256バイト単位に 1 バイト加算値)
チェックサム判定領域 :256バイト単位に持つチェックサム格納領域に対応したチェックサム判定結果(1ビット単位で表現)
ファイルデータ :ファイル部データ領域
表2.6 DT700互換モード機能詳細
機能項目 内 容
ドライブの概念 あり(ただし、従来のドライブ指定なしの記述の場合は、RAMドライブとして扱います)
ファイル数 最大 192個
同時オープン数 16
ディレクトリ ディレクトリは従来と同様に未サポート
総容量 1.39MB(738KB-1.6MB 可変)
セクタサイズ 256
セクタ/クラスタ 1
予約セクタ なし
メディアディスクリプタ なし
セクタ/FAT (FATの概念なし)
セクタ/トラック 0
ヘッド番号 0
総セクタ数 5576(2952∼6410)
その他、本モードでは、ファイル属性を待ちません。
②FATファイルシステムモード
FATシステムを用いた MS-DOS 互換ファイルシステムです。このためファイル領域内の空間はリニア構造にはなら
ず、ファイル領域の直接参照はできません(参照データは、保証されません)。
ファイル領域構成、機能詳細をそれぞれ以下に示します。
図2.2 ファイル領域構成
BPB
FAT ディレクトリ情報 ファイルデータ チェックサム
チェックサム領域 :チェックサム格納領域(セクタ単位に4バイト加算値)
ファイルデータ :ファイル部データ領域