User manual - Cライブラリ解説書ver.2.00(2003年2月7日)

DT-900 C ライブラリ解説書
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2.1.4. 低水準インタフェース
低水準インタフェースでは、ファイルについての処理(状態管理、書込み/読込み等)および、メモリ管理を行います。
以下に低水準で提供する関数についての機能を示します。
(1)openルーチン
引数で指定されたファイルのチェックを行い、正常な場合ハンドルNo.を返します。
以後のコマンド要求に対する妥当性をmodeにより判断します。
modeはOR指定し、読み/書きモード(bit0∼2)はいずれかを必ず指定します。
mode ()
(2)closeルーチン
引数で指定されたハンドルNo.に対応したファイルのクローズ処理を行います。
(3)readルーチン
引数で指定されたハンドルNo.のファイルに対し、現在の読込み位置よりファイルデータを指定バッファへ転送しま
す。 転送後の読込み位置は、読出しバイト数だけ先に進みます。
(4)writeルーチン
引数で指定されたハンドルNo.のファイルに対し、書込みデータバッファの内容を現在の書込み位置より書込みを
開始します。 書込み終了後、ファイル管理テーブルの書込み位置を書込みバイト数だけ先に進めます。
(5)lseekルーチン
引数で指定されたハンドルNo.のファイルに対し、読込み/書込み位置をバイト単位で要求位置に変更します。
要求位置が負または、ファイルサイズをこえる場合はエラーとします。
読込み/書込み位置の設定は、引数により以下のように決定します。
第2引数 offset:読込み/書込みの位置を示すオフセット(バイト単位)。
第3引数 base :オフセットの起点。
・ base が0のとき:ファイルの先頭から offset バイトの位置に設定します。
・ base が1のとき:現在の位置に offset バイトを加えた位置に設定します。
・ base が2のとき:ファイルサイズに offset バイトを加えた位置に設定します。
(6)sbrkルーチン
要求されたデータ領域を割り付け、正常に領域が確保できたとき先頭アドレスを返します。
(注意事項)
誤動作の原因となりますので、高水準関数との併用は避けて下さい。
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O_RDONLY: 1=読出し専用にします。
O_WRONLY: 1=書込み専用にします。
O_RDWR: 1=読込み/書込み両用にします。
O_CREAT: 1=ファイルが存在しない場合は、新規ファイルとして作成します。
O_TRUNC: 1=ファイルが存在する場合、ファイル内容を捨て、ファイルサイズ
を0にします。
O_APPEND: 読込み/書込み位置の設定をするします。
0=ファイル先頭に設定
1=ファイル最後に設定