User manual - Windows Mobile ソフトウェアマニュアルver.1.06(2011年3月11日)

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2.14 MSR
2.14.1 読取機能
MSR ユニットに通帳を通す(走査させる)ことにより、通帳の磁気ストライプからデータを読み取り
ます。読み取ったデータにはデータ以外のものも含まれているため、MSR ドライバはそれらを取り
除き必要なデータのみを抽出します。ユーザーは MSR ライブラリを使用することで通帳の磁気ス
トライプのデータを取得する等の機能を利用することができます。
磁気ストライプの読み取り
通帳には、磁気ストライプが書き込まれている領域があります。磁気ストライプのデータの中から
不要な部分を取り除き有効データを抽出してアプリケーションが確保している領域へ格納します。
同時に読み取ったデータの長さを取得することもできます。
2.14.2 通知機能
読取完了通知機能
本機は、データの読取を終了した時点でアプリケーションにその旨を通知します。
通知方法はイベント、メッセージのどちらかを選択可能で、初期状態はメッセージ通知になってい
ます(通知方法の変更は MSRSetEventNotification で行います)。
メッセージ通知
データの読取が終了するとメッセージ”WM_MSR_READING”(ヘッダファイルで定義)が発行され
ます。オープン時にアプリケーションがウィンドウハンドルを渡した場合、そのハンドルに対して
メッセージが通知されますが、ウィンドウハンドルを渡さない場合(NULL を指定した場合)、メ
ッセージはブロードキャストで通知されます。
イベント通知
通知方法を名前付きイベントに設定した場合、データの読取が終了すると名前付きイベント
(”MSREventReading”)を発行します。アプリケーションは、WaitForSingleObject 関数等を使用し、
ータの読取終了のイベントを待ってください。
注意事項
読取完了通知前にデータを取得しようとすると書き込み中のデータを取得してしまう場合があ
ます。読取完了通知を受信した後、データを取得する場合、下記の手順に従って下さい。
1. 読取完了通知を受信します。
2. 読取完了要因を取得する関数 MSRGetLastEventStatus を使用して、読取完了要因を取得します。
3. 2で取得した要因が「取得データあり(MSR_DATASUCCESS)」である場合、
読取データを取得する関数 MSRRead を使用して、データを取得することができます。