User manual - Windows CE ソフトウェアマニュアルver.1.05(2010年6月30日)

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2.10.7 疑似オフ
擬似オフとは
擬似オフとは、低消費電力を目的とした機能です。内部的には通常動作をしていますが、表示やキー入
力を禁止することにより、あたかも OFF ているように見せます。主なターゲットは通信の待ち受け状態で、
低消費電力とともに端末使用者に対し通信の高速なレジュームを提供します。
擬似オフ動作概要
システムは下図の状態をとります。擬似オフモードというモードを持ち、そのなかで ON 状態と擬似的な
OFF 状態を遷移します。この遷移は電源キーの押下メッセージをトリガーとします。
擬似オフモード
SysSetVirtualOffMode
SysDisablePowerOff
ON状態
OFF状態
電源キー押下(PBT_APMRESUMESUSPEND)
電源キー押下(PBT_APMSUSPEND)
通常モー
SysSetVirtualOffMode
SysEnablePowerOff
擬似オフモード
SysSetVirtualOffMode
SysDisablePowerOff
ON状態
OFF状態
電源キー押下(PBT_APMRESUMESUSPEND)
電源キー押下(PBT_APMSUSPEND)
通常モー
SysSetVirtualOffMode
SysEnablePowerOff
2-6
アプリケーションからの設定方法
擬似オフモードにするには、システムライブラリの SysSetVirtualOffMode 関数と SysDisablePowerOff
数を呼びます。このモードでは、電源キーを押下するたびにパワーマネージャは以下のメッセージを交互
に発行するようになります。
<電源 OFF するために電源キーを押したとき>
WM_POWERBROADCASTWPARAM:PBT_APMSUSPEND
#define PBT_APMSUSPEND 0x04
<電源 ON するために電源キーを押したとき>
WM_POWERBROADCASTWPARAM:PBT_APMRESUMESUSPEND
#define PBT_APMRESUMESUSPEND 0x07
最初の電源キー押下で、アプリケーションは PBT_APMSUSPEND メッセージを受け取るので、擬似オフモ
ードの OFF 状態に移行してください。次は PBT_APMRESUMESUSPEND メッセージを受け取るので擬似
オフモードの ON 状態へ復帰してください。
擬似オフモード OFF 状態への移行処理はアプリケーションが行います。例えば表示の OFF/キーの無効
化等を行い、必要の無いデバイスの電源を切ります。