User manual - Windows CE ソフトウェアマニュアルver.1.05(2010年6月30日)

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2.8.10 無線LANとの同時使用
Bluetooth と無線 LAN は同一の周波数帯域(2.4GHz ISM バンド)を使用するため、原則として同時使用は
できません。ただし、以下の点に留意することにより、各通信デバイスの電源を OFF しない場合でも電波
干渉の影響を小さくする事が可能です。
相手BT機器がAFHをサポートしている場合(AFH機能を使用)
1. サイト設計時に Bluetooth が使用する周波数帯域と無線 LAN 周波数帯域を明確に分離してくださ
い。
2. AFH を自動設定で使用した場合、AFH 機能の特性上、無線 LAN が使用する周波数帯域に影響を与
えます。Bluetooth 接続ツールを使用して、Bluetooth が避けるべき周波数帯域(無線 LAN が使用す
る周波数帯域)を指定してください。
3. 通信先の Bluetooth 機器 AFH 機能をサポートしていることを確認してください。また、Bluetooth
続は HT 側から通信先の Bluetooth 機器に対して行ってください。逆の場合 AFH 機能が動作しなく
なる可能性があります。通信先の Bluetooth 機器から接続を行った場合、HT 側で指定した周波数帯
域が使用されず、AFH 機能が十分に働かない可能性があります。
4. Bluetooth で使用可能な周波数帯域が制限されることにより、Bluetooth 機器同士の相互干渉や他の
機器からの電波の影響を受けやすくなります。Bluetooth 通信の性能を重視する場合は、Bluetooth
が使用する周波数帯域をなるべく広く取ってください(無線 LAN 信とのトレードオフになります)。
相手BT機器がAFHをサポートしていない場合(BTと無線LANの排他使用)
1. Bluetooth 接続を行う前に、無線 LAN 通信が終了していることを確認してください。無線 LAN 通信中
Bluetooth 接続を行うと、Bluetooth 接続時の電波が無線 LAN 通信に著しく影響を及ぼすことがあ
ります。無線 LAN からのデータ取得後、Bluetooth 機器との接続を行って Bluetooth 通信を行うような
運用をすれば、電波干渉により通信エラーとなる確率を下げる事ができます。
2. 無線 LAN 信を開始する前に、Bluetooth 通信が終了して Bluetooth 接続が切断されていることを
確認してください。
3. 別端末で無線 LAN または Bluetooth 利用時に通信が失敗した場合、できるだけ別端末と離れて再度
通信を行ってください。
4. 無線 LAN 信を行う場合、可能な限り無線 LAN アクセスポイントの近くで利用してください。
Bluetooth 機器は基本的にユーザーの近くにあると想定されるため、干渉の影響は主に無線 LAN
に発生すると思われます。アクセスポイントから離れると Bluetooth からの干渉の影響が増加するため、
無線 LAN 通信が失敗した場合、できるだけ無線 LAN アクセスポイントに近付き再度通信を行ってくだ
さい。
※上記いずれの方法においても、導入前にサイト設計・システム設計を十分に行った上で、無線 LAN
の同時使用の動作確認を行ってください。
2.8.11 通信可能距離
他の Bluetooth 機器とは、見通し距離約 3m以内で通信してください。周囲の環境(障害物)によっては通
信可能距離が短くなります。