User manual - Windows CE ソフトウェアマニュアルver.1.07(2010年9月7日)
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2.7.3 ローミング
2つ以上の同一 SSID のアクセスポイントが存在する環境下で、自動的に接続するアクセスポイントを切り
替えます。
1. 通信可能なアクセスポイントを探索し、それぞれのアクセスポイントの電波状態をリスト化
2. 現在接続しているアクセスポイントと、リスト内のアクセスポイントの電波状態を比較
3. 比較の結果、リスト内のアクセスポイントの方が電波状態が良い場合は、当該アクセスポイントにローミ
ング要求
4. 当該アクセスポイントからローミング許可された場合、ローミング完了
なお、ローミングに失敗した場合は一度切断状態となり、再接続をおこないます。
• アクセスポイントから強制的にローミング、または他のアクセスポイントへの再接続をうながされる場合
があります
• アクセスポイントの電源を抜くなど、接続先アクセスポイントがなくなった場合、再接続になる場合があ
ります
• ローミング要求に対するアクセスポイントからの応答に時間がかかる場合、再接続になる場合がありま
す
• ローミング完了後に直前まで接続していたアクセスポイントから、DeAuthentication または
DisAssociation を受信した場合、ローミング先のアクセスポイントとの接続が一度切断し、再接続にな
る場合があります。
2.7.4 Zeroconfig
モジュールファームウェア、無線 LAN ドライバと協調して無線リンク管理の一部とネットワーク管理を行いま
す。
1. 優先接続に複数 SSID の登録されている場合、それぞれの SSID について接続試行を行います。この
場合、再接続動作を行う間隔は長くなります。接続時間を重視する場合は、優先接続に登録する
SSID を1個にして下さい
2. 再接続ループはモジュールから切断通知を受けた場合、または Association 失敗の場合に動作しま
す
3. 優先接続に複数の SSID が登録されている場合、どれか一つの SSID に接続すると、再接続ループか
ら抜け出します
接続処理
優先一覧に登録された SSID のアクセスポイントが発見できた場合、Zeroconfig はドライバおよび無線モ
ジュールに対し接続指示を行います。接続指示を受けたドライバおよび無線モジュール内のファームウェ
アは、802.11 規格にのっとった手順でアクセスポイントとの接続処理を行います。優先接続に複数の
SSID が登録されている場合、それぞれの SSID について接続試行を行います。
切断処理
以下の場合、アクセスポイントとの無線接続を切断します。切断の判断およびローミング処理はモジュー
ル内のファームウェアが行います。
1. 他の電波使用機器からの干渉、ノイズ、同一または隣接チャネルでの無線 LAN 通信などにより、周囲
の電波状況が悪くなった場合。
2. アクセスポイントとの距離が離れすぎた場合や、障害物により電波強度が弱くなった場合
3. 上記の状態を回避できるローミング可能なアクセスポイントが見つからない場合