User manual - File 2
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18-8. 分布計算の実行
分布には、いくつもの種類があります。最も有名で、統計の計算にとって重要なもの
が、正規分布です。これは、平均値のデータが最も多く(度数が高く)、そこから離れ
るに従って度数が減って行く分布です。他にも、ポアソン分布や、幾何分布などがあ
ります。データの種類によって、分布の形はさまざまです。
分布の形が決まれば、ある程度の傾向を知ることができます。ある値を指定して、分
布から取り出したデータがその値未満になる確率(言い換えると、そのデータが
分布の中で下から何パーセントの位置にあるか)を計算することができます。
たとえば、何か製品を作っているときに、歩留まりの計算に利用することができま
す。ある値を基準としたとき、何パーセントの製品がその基準を満たすか推定すると
きは確率密度を計算します。逆に、成功率の目標(たとえば80%)を仮定して、その比
率の製品がどれだけの値に達しているかを推定するには、分布確率を使います。
正規確率密度は、指定された x 値から正規分布の確率密度を計算します。
正規分布確率は、2 つの値を指定して、正規分布のデータがその範囲に収まる確率を
計算します。
累積正規分布の逆関数は、累積確率を指定して、正規分布の中でその位置を占める
値を計算します。
スチューデントの t 確率密度は、指定された x 値から t 確率密度を計算します。
スチューデントの t 分布確率は、2つの値を指定して、 t 分布のデータがその範囲に収
まる確率を計算します。
以下同様に、カイ2乗分布、F分布、2項分布、ポアソン分布、幾何分布があり、分布確率
などを計算することができます。
統計データリスト表示から5(DIST)を押すと、次のような分布計算メニューが現わ
れます。
uNORM│t│CHI│F│BINM│POISN│GEO
................... {正規│t │カイ2乗│F│2項│ポアソン│幾何}分布。
分布計算の全体的な注意
分布計算の種類によっては、データの種類を選択することができます。
uList│Var
................... {リスト形式│パラメーター形式}でデータを指定する。
正規分布の計算
以下のメニューから計算の種類を選択します。
uNpd│Ncd│InvN
................... {正規確率密度│正規分布確率│累積正規分布の逆関数}を計算します。
■正規確率密度
指定された x 値から正規分布の確率密度を計算します。正規確率密度は、正規分布に
適用します。
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