User manual - File 2
u 251 u
18-7. 信頼区間
信頼区間とは、母集団の平均値(母平均)など母集団の性質を表わす値( 母数) が含ま
れている範囲(区間)のことです。
信頼区間が広いと、母数(真の値)がどこにあるのか把握しにくくなります。信頼区間
が広すぎると、母数がどこにあるか把握しにくくなります。反対に信頼区間が狭すぎ
ても、母数の範囲を制限するため、信頼できる結果が得にくくなります。よく使われ
る信頼水準は、95%と99%です。信頼水準を高くすると、信頼区間は広がってしまい
ます。 信頼水準を低くすると、 信頼区間は狭まりますが、偶然に母集団の値を見逃し
てしまう危険性が大きくなります。たとえば、95%信頼区間は、 求めた区間の中に5%
の割合で母数が含まれていない可能性があるということになります。
調査を実施して、データを t 検定やZ 検定で処理することを計画する場合、標本数、信
頼区間の幅、 信頼水準を総合的に考慮すべきです。 信頼水準は、用途に応じて変更
します。
1標本のZ信頼区間は、母標準偏差がわかっているときに、信頼区間を計算します。
2標本のZ 信頼区間は、2つの標本の母標準偏差がわかっているときに、信頼区間を
計算します。
1比率Z信頼区間は、比率がわからないときに、信頼区間を計算します。
2比率Z信頼区間は、2つの標本の比率がわからないときに、信頼区間を計算します。
1標本のt 信頼区間は、母標準偏差がわからない場合に、母平均の信頼区間を求めま
す。
2標本のt 信頼区間は、母標準偏差がわからない場合に、2 つの母集団の母平均の差
の信頼区間を求めます。
統計データリスト表示から4(INTR)を押すと、次のような信頼区間メニューが現わ
れます。
uZ│t ........... {Z信頼区間│t 信頼区間}を計算する。
信頼区間計算の全体的な注意
信頼区間の種類によっては、データの種類を選択することができます。
uList│Var
................... {リスト形式│パラメーター形式}でデータを指定する。
Z信頼区間
以下のメニューからZ信頼区間の種類を選択します。
u1-S│2-S│1-P│2-P
................... {1標本│2標本│1比率│2比率}のZ信頼区間。
■1標本のZ信頼区間
母標準偏差がわかっている場合に、母平均の信頼区間を求めます。
信頼区間は、次のとおりです。
Left = o – Z
α
2
σ
n
Right = o + Z
α
2
σ
n
GY-355/357/359ch18後-2k1026n 04.11.18, 14:05251