User manual - AP-45C

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鍵盤の設定を変えてみましょう
ピタゴラス音律
古代ギリシアの哲学者ピタゴラスにより紀元前5世紀ごろ
開発された音律で、ほとんどの完全 5 度を純正に取ってあ
ります(つまり、5 度とその裏返しの 4 度の響きには濁り
がありません)。中世ヨーロッパの音楽においてはこの音
律が中心的でした。メロディーの演奏には向いており、
えばグレゴリオ聖歌などにはこの音律が用いられたと考
えられています。
純正律
ピタゴラス音律の欠点であった 3 度の不協和を解消し、
くの完全 5 度、 3 度、 3 度を巧みにバランスよく純正
にした音律です。中世ヨーロッパでも 11 世紀ごろになる
と自由オルガヌムなどの多声楽に3度の和声が使われるよ
うになり、35度の和声の響きを美しくとるという必要
が出てきたため、発達したと考えられます。
反面、一部の5(例えばハ長調におけるニとイの5度)
はかなりの不協和が発生してしまいます。
バロックピッチについて
クラシック音楽のバロック時代においては、現代の音楽より
もかなり基準となる音(A4のピッチが低かったとされてい
ます。バロックピッチを使うと、バロック時代に主流だった
ピッチで演奏することができます。
バロックピッチを選択する場合は、以下の鍵盤を使用しま
す。
A
5 ........ オン(バロック・ピッチ):A4 415.3Hz
G5 ........オフ(通常のピッチ):A4 440.0Hz
操作手順
1
設定ボタンを押し、以後手順 3 まで押し続けま
す。
2
バロック・ピッチのオン/オフの選択をします。
設定ボタンを押したまま、選択したいピッチと対
応している鍵盤を押します。
このとき、どの鍵盤を押しても音は鳴りません
3
設定ボタンから手を離して、バロックピッチの
オン/オフの選択を完了します。
NOTE
電源を入れたときは、バロックピッチはオフ(A4
440.0Hz)に設定されています。
G
5
=オフ:通常のピッチに戻すとき
A
5(黒鍵)
=オン:バロックピッチにするとき
G
5
A
5
(黒鍵)
使用する範囲
430A-J-028A