User manual - MIDIインプリメンテーション
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11.1 Timbre Typeについて
本機の各パートで選択されたToneには音源動作の種類を設定する「Timbre Type」というパラメータがありま
す。これは、「21.1 Basic Parameter」で説明されるとおり、Melody、 LM Piano、 Piano、 Drum、 のいずれかの値に
設定されており、受信したチャンネルメッセージに対する動作がTimbre Typeに応じて異なります。
• Timbre TypeがMelodyのとき
通常のメロディー音色のためのTypeです。ダンパーペダルはオン/オフ動作をします。
• Timbre TypeがPiano、またはLM(Linear Morphing)ピアノのとき
ピアノ音色のためのType です。
発音中のボイスの減衰速度や、Acoustic Resonanceエフェクトの特性がダンパーペダルの位置に応じて
連続的に変化します。ノートメッセージに対する発音の仕方もメロディーとは異なり、ピアノに最適な動
作を行います。
• Timbre TypeがDrumのとき
ドラム音色のためのTypeです。ノートメッセージに対する発音の仕方はドラムに最適な動作を行います。
ノートオフを認識しない音色ではダンパーペダルとソステヌートペダルが作用しません。チューニング設
定の影響も受けません。
11.2 Tone選択時のDSP割り当て
11.2.1 DSPラインの構造
本機では同時に使用できるDSPは4ライン用意されていますが、DSPを使用したToneが選択されたときには、
必要な数のDSPラインを確保し、Toneに付随するDSPが設定されます。
「24.1 モノラル音色用DSP」に示したタイプのDSPは1ライン分を使用し、「24.2 ステレオ音色用DSP」に示した
タイプのDSPは2ライン分を使用します。
DSPを使用するToneは「23 DSP付きToneリスト」を参照してください。
11.2.2 DSPラインの割り当て
同時に複数のPartでDSP付き音色が選択された場合、DSPのラインが不足する可能性がありますが、その場合、
すでに使用中のDSPラインのいずれかが解放され、新たに選択された音色に付随するDSPラインが優先的に確保
されます。
11.2.3 複数のPartから同一のDSPラインを使用する場合
DSPを使用したToneが選択された複数のPartで、以下の設定がすべて同一である場合は、DSPライン節約のた
めに、同一のDSPラインが割り当てられます。
ただし、PX-830, AP-420 においては、パートA01 - B16と、パートC01 - C16の間で同一のDSPを共有するこ
とはできません。
• Tone Number
• Part Volume
• Part Pan
• すべてのDSPパラメータ
このように、異なるPart に同一のDSP ラインが割り当てられた場合には、割り当て後に変更されたPart Volume,
Pan, Reverb Send, Chorus Send, Acoustic Resonance Sendおよび各DSPパラメータの設定が共通になり、いず
れかのPartの設定が、DSPラインを共有する別のPart にも影響するので、注意が必要です。
もし、これらのPartを異なるDSPラインに割り当てを行いたい場合は、Tone選択を行う前に、上記のいずれかの
パラメータを異なる設定にしておく必要があります。