User's Manual
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Chapter 1: 製品の概要
2. オーバークロックジャック(8-1ピンOCJ)
オーバークロックジャックは、オーバークロッカー向けの特殊機能を設定するためのジャン
パースイッチです。ドライバー等の金属製品を使用して、2つのピンに数秒間触れショート
させることで各機能を使用することができます。
• ReTry
極度のオーバークロックや液体窒素などを用いた極冷環境ではリセットボタンでのシステ
ム再起動や強制終了ができない場面に遭遇することがあります。通常このような問題が発
生した場合は電源ユニットの電源ケーブルを抜くなどして電力供給を遮断してシステムを
停止させなければなりません。ReTryはこの煩わしい作業からあなたを開放します。ReTry
ヘッダーをショートさせることによりUEFIBIOSの設定を保持したままシステムを強制的に
再起動することができます。
• SafeBoot
SafeBootヘッダーをショートさせることで、UEFIBIOSをセーフモードで起動させること
ができます。一時的に安全な設定をUEFIBIOSに適用してシステムを起動させることがで
き、CMOSClearなどでUEFIBIOSの設定を初期化することなく起動失敗の原因となっている
設定を調整することが可能です。
• SlowMode
SlowModeは、液体窒素(LN2)などの極冷環境でのベンチマーク時に使用する機能です。
プロセッサーによっては高い周波数で動作することのできる温度範囲が非常に狭く、高い
周波数で安定した動作を得るには緻密な温度管理が必要です。このSlowModeヘッダー
をショートさせることで、プロセッサーの動作倍率を一時的に最 低 倍率まで下げて負荷を
低減させることで、プロセッサーの発熱量を抑え時間を掛けて調整することが可能になり
ます。この機能は再度SlowModeヘッダーをショートさせることで無効にすることができ
ます。SlowModeを使用することによって、オーバークロック設定を行った低温状態のシス
テムを起動する際に周波数と温度の同期がより簡単に行え、システムクラッシュの確率を
大幅に下げることができます。