User Guide
FAQ:よく寄せられる質問
B-2
Q: Aopenのマザーボードでは何故,タンタル・コンデンサーでなく
電解コンデンサーを多く使っているのですか?
A: 電解コンデンサーの特性は,製造メーカーやそのモデルによって非常に違って
います。一般的には確かにタンタル・コンデンサーの方が電解コンデンサーよ
りも特性が良いと言われておりますが,実は品質の良い高価な電解コンデンサ
ーは,タンタル・コンデンサーよりもずっと良好な特性を持っているのです。
元々Aopenのマザーボードでは,CPUの近くでは電源のリップルを減らすのに
100uF のタンタルコンデンサーを使っておりましたが,技術の進歩によって,
1000uFの容量を持ちながら,ESR (Equivalent Serial Resistor、等価直列抵抗値)
が,タンタルの 0.7オームに対してたったの 0.15オームと言う,極めて優れた
電解コンデンサーが得られるようになったのです。ESRが低ければ低いほど,
また静電容量が多ければ多いほど,CPUへの電源のリップルは小さくなりま
す。
現在,Aopenが採用しているコンデンサーの仕様を以下に記します:
タンタル: SPRAGUE 100uF,
品番: 595D107X06R3C2T,
最大ESRは,温度25℃,100KHzの条件下で,0.7Ω
電解コン: SANYO 1000uF,
品番:16MV1000CG,
最大ESRは,温度20℃,100KHzの条件下で,0.15Ω。
更に付け加えますと,コンデンサーは多く着ければそれだけCPU電源も良くな
ると言うものではなく,それをどこに配置するか,即ちマザーボード上のレイ
アウトに非常に大きく依存します。正確な方法はストレージ・オシロを使って
CPU電圧を直接計測することですが,当然ながらそれは普通のエンドユーザの
方には簡単ではありません。Aopen社の設計チームは, IntelやAMD,Cyrixな
どのCPUの設計仕様に厳密に従うことによって,これら各社に承認されており
ます。
Q: AOpenのマザーボードには何故,キャッシュ・モジュール用の拡張ス
ロットが無いのですか?
A: CPUのスピードがより高速になると,これを用いたマザーボードにはより複雑
で難しいタイミングの設計が要求され,配線や部品でのわずかな遅れまで考慮
する必要が出て来ます。 キャッシュに拡張スロットを用いると,PBSRAM の
タイミングでは2~3 nsの遅れが生じ,これに加えて金めっきのコネクタを経由
してキャッシュのモジュールに到達するために信号線路長の伸びたせいで1~2
ns のタイミング遅れも発生します。この結果,キャッシュ・モジュールやスロ
ットが時間の経過と共にシステムの安定性に問題が出て来る場合がありま