User Guide

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ADOBE AUDITION
ユーザガイド
Multitrack View
Track Controls
の下部にある
Mix Gauge
は、
Adobe Audition
によるセッションのミキシングの進
捗状況を示します。このメーターは、セッションのミキシングが進むにつれて「ゼロ」から「フル」になり、セッショ
ン全体のミキシングが終了すると明るい色に変わります。このメーターは、「準備状況」を示すインジケータと考える
ことができます。ただし、このメーターが完了状態になるまで待ってから、再生を開始する必要はありません。既に説
明したように、
Adobe Audition
では継続的にミキシングを行っており、再生中もミキシングを続行するので、
Mix
Gauge
メーターが半分程度まで進んでいれば、安全に再生を開始できます。
一般的に、バックグラウンドミキシングが十分に完了していない場合は、ミックスの再生が中断またはスキップされま
す。このような場合は、数秒間待ってください。通常、短時間で
Adobe Audition
の処理が追いつき、再生を再開でき
ます。マルチトラックビューでリアルタイムエフェクトを使用しているときに、システムの処理が追いつかなくなった
場合にも、オーディオの再生が途切れ始めます。このような場合には、エフェクトを適用するいくつかのトラックに対
して
Lock
機能を使用して、エフェクトをバックグラウンドミキシングでミキシングし、
CPU
の負荷を軽減します。
再生は、
1
対の出力(単一のステレオサウンドカードなど)、または複数の出力(複数のステレオサウンドカードや、
複数の出力を持つ単一のカードなど)で行うことができます。
Adobe Audition
では、使用される各出力のセットに対
してミックスが生成されます。ステレオサウンドカードを使用している場合、
Adobe Audition
ではミックスが
1
つだ
け生成されますが、複数の出力がある場合は、各出力デバイス(通常はステレオのペア)に対して個別にミックスを作
成する必要があります。複数の出力に必要な追加のミキシングでは、より多くの処理能力が必要になり、その結果、
キシング処理の速度が低下する可能性があります。
セッションファイル
波形、
MIDI
ファイル、およびビデオのサウンドトラックに加えて、
Adobe Audition
ではセッションファイルと呼ばれ
る種類のファイルも使用します。セッションファイル(
.ses
)のサイズは非常に小さく、
Adobe Audition
のマルチト
ラックセッションの詳細が含まれているだけです。詳細には、どのオーディオおよびビデオファイルがどこで使用され
ているか、ボリュームやパンのレベル、トラックの名前、使用されているリアルタイムエフェクトなどの情報が含まれ
ています。このため、セッションファイルをフロッピーディスクにコピーして友人に渡しても、友人はそのファイルを
開いて再生することはできません。
例えば、
C:\Music\hihat.wav
ファイルを使用してセッションを作成し、 エクスプローラなどの別のプログラムで
hihat.wav
C:\Music\Drums
という名前の別のフォルダに移動した場合、次回セッションを読み込んだときに、
Adobe Audition
ではファイルの移動を認識できません。オーディオエレメントおよびセッションファイルを管理する
場合は、このことに注意して、セッション内のトラックやオブジェクトが失われないようにしてください。
セッションファイルおよび埋め込まれたすべてのオーディオエレメントを別のディレクトリに移動する場合は、
File
Save Session As
を選択し、
Save Copies of All Associated Files
」を選択します。