User Guide
第
1
章
6
Adobe Audition
の主な概念
また、この遅延ディストラクティブ編集のモデルによって、
Adobe Audition
では複数レベルの
Undo
(取り消し)を
実行できます。波形にディストラクティブ編集を適用する場合、
Adobe Audition
によって、編集前に存在していた
ファイルのコピーが保持されます。これは実行したすべての編集について行われ、編集をさかのぼって前の状態の波形
に戻すことができます。
複数レベルの
Undo
によって、波形が壊れることを心配することなく、自由に操作できます。ただし、これらのコピー
を保存するために、ハードディスク上の空き領域もさらに必要になります。コピーは、ファイルを閉じるか、プログラ
ムを終了したときに自動的にハードディスクから削除されます。ディスクの空き領域が少なくなった場合は、
Undo
機
能を無効にすることもできます。
リアルタイムプレビュー
Adobe Audition
の
Edit View
では、 多くのエフェクトをリアルタイムでプレビューできます。つまり、処理された信
号を確認してから、エフェクトを波形に適用できます。エフェクトは実際には波形のコピーに適用されるので、自由に
取り消すことができます。プレビュー機能はリアルタイムに更新されるため、エフェクトのダイアログで行ったエフェ
クトパラメータの変更は、オーディオの再生中にその場で聴くことができます。ただし、プレビュー機能はシステムの
パフォーマンスに左右されることに注意してください。処理速度の遅いシステムでは、一部のエフェクトがプレビュー
中に中断されたり、スキップされたりする場合があります。マルチトラックでは、エフェクトは非破壊的に使用される
ので、プレビューは必要ありません。基本的に、
Multitrack View
ではすべてのエフェクトが常にプレビュー状態に
なっています。
マルチトラック
Adobe Audition
のマルチトラック環境では、複数の波形、
MIDI
ファイル、ビデオのサウンドトラックを異なるトラッ
クに配置して、同時に再生したり、ミックスダウンしたりできます。使用するオーディオの種類に関係なく、
Adobe
Audition
の
Multitrack View
では、各サウンドインスタンスが「ブロック」と呼ばれます。
ミキシングプロセスでは、配置されたすべてのブロックのオーディオを組み合わせて、出力用の複数のチャンネルを生
成します。マルチトラック環境でブロックを編集、追加、および削除できるので、
Adobe Audition
では、移動または
削除されたサウンドファイル、ボリュームの変更、トラックに録音された新しいマテリアルなど、マルチトラックセッ
ションに対する変更内容を常に監視する必要があります。何かが変更されたときには、
Adobe Audition
では、その変
更内容をミキシングされた出力に直ちに反映させる必要があり、バックグラウンドミキシングによってこれを実行しま
す。バックグラウンドミキシングは、バックグラウンドで実行され、一般的に非常に高速です。システム(特に
CPU
とハードディスク)の処理速度が高速であるほど、
Adobe Audition
のバックグラウンドミキシングも高速になります。










